第3話 ドキドキ脱獄ゲーム〈3〉
【今回のゲームのステータス配分】
・
力:0
素早さ:30
体力:30
ジャンプ力:10
反射神経:30
・
力:0
素早さ:100
体力:0
ジャンプ力:0
反射神経:0
・
力:0
素早さ:30
体力:30
ジャンプ力:0
反射神経:20
・
力:0
素早さ:0
体力:0
ジャンプ力:0
反射神経:30
射的能力:70
※
(ゲーム開始から約10分ほどで華恋が撃たれた?でも、華恋のステータスは素早さに全ぶっぱ。対面してそう簡単に
そう気づいた茜は急いで近くの部屋の中に入る。
「茜ちゃんに狙撃がバレたぽい。今、12番の部屋に居る。」
そう雫が彩弓に報告する。
「おぉ。さすが茜だね。
でも、ウチが12番の部屋に行けばチェックメイトかな。」
そう言いながら彩弓は12番の部屋に向かう。
※
「・・・嘘?居ない?」
そう12番の部屋に入った彩弓は驚く。
「え?居ないの?でもスコープでずっと見てたけど、部屋を出てないわよ。」
そう雫も驚く。
「って事は能力キューブってやつか。」
その彩弓の予想は正解である。
茜はたまたま入った12番の部屋で能力キューブを見つけたのだ。
その能力は“私の影薄いんです”。
2分間、自分の姿を透明にして相手だけに見えないようにする。
透明時は壁をすり
その能力を使って彩弓から逃げきった茜は華恋を助けに牢屋に向かう。
「ありがとう~。茜ちゃ~ん。」
そうお礼を言いながら華恋は茜に抱きつく。
「はいはい。お礼はゲームが終わってからね。報告よ。多分、雫はスナイパー銃で高い所からワレ等を狙ってる。
だから、外に居る時はできるだけ動き回っていて…って言いたいけど、体力が0の華恋にはきついか。」
そう茜に言われて華恋はショボーンとする。
「はいはい、落ち込まないの。」
そう茜が華恋の背中を軽く叩く。
《囚人の2人はあと10秒以内に牢屋エリアを出てください。》
そうアナウンスが流れる。
「とにかく出よう。」
そう言って茜は走り出す。
その後を華恋もついていく。
「まず、あんたの体力と速さを
そう茜がお願いすると華恋は綺麗な敬礼をした
※
「あ、茜ちゃん。も、もう走れない。」
そう華恋が息を
「OK。1番近くの部屋の番号は?」
そう茜は尋ねる。
「23番だよ。」
そう華恋が答える。
(約3秒で約半周って感じか。
思ったより速いな。
これは華恋の速さを上手く利用するのがワレ等の勝ち
そう茜は思考を働かせる。
そんな茜に華恋が声をかける。
「ねぇ、茜ちゃん。23番の部屋で能力キューブ見つけたよ。」
「おぉ。どんな能力?」
そう茜が尋ねる。
※
「そろそろ、無敵時間の1分が終わるな。
雫。2人の位置は把握してる?」
そう彩弓が尋ねる。
「うん。華恋ちゃんは23番の部屋から出てきてない。茜ちゃんは牢屋エリアの前で何か考えてる。」
「へぇ。どんな作戦を組み立てるか、楽しみだね。」
そうワクワクした口調で彩弓は呟く。
(相変わらずのスリルジャンキーね。)
そう雫は彩弓の声を聞いて思う。
《囚人達の無敵時間が終了しました。》
そうアナウンスが流れる。
「あっ。茜ちゃんが16番の部屋に入った。」
そう雫が報告する。
「OK。じゃぁまずは茜から行こうか。」
そう言って彩弓は16番の部屋に向かう。
※
彩弓が部屋に入ると茜は待っていたかの様に立ち尽くしていた。
「その様子、ウチが来るのを待ってたのかな?」
そう聞きながら彩弓は拳銃を構える。
「えぇ。そうよ。」
そう茜は少し緊張した笑みを浮かべる。
(茜の反射神経はさっき見た。
1発は
そう思いながら彩弓は1発目を撃つ。
その弾を避けた茜はそのまま真っ直ぐ彩弓の方へ走ると彩弓を跳び箱の様にして跳びこえる。
「それは予想外。ジャンプ力にもステータス振ってたのね。」
そう倒れながら彩弓は悔しそうに笑みを見せる。
「雫、茜が部屋を出る。」
そう彩弓が大きな声で報告する。
「了解。ちゃんと準備はしてたわ。」
そう言って雫はスナイパー銃を構える。
「華恋!!」
そう茜が指示を出すと華恋は能力を発動する。
“能力:自分中心”
相手1人の体を自分の方へ向けさせる。
「か、体が勝手に?!」
そう一瞬焦りながらも雫はすぐに体を戻す。だがそこに茜の姿はない。
「ごめん彩弓。華恋ちゃんの能力のアシストが入って、茜ちゃんに逃げられた。
でも、多分その部屋から1番近い15番か14番の部屋に隠れてると思う。」
そう雫が報告する。
「了解。雫はその2つの部屋から茜が出てこないか見張っといて。」
そう答えると彩弓は15番の部屋に入る。
そこに茜の姿はない。
「って事は14番の部屋か。」
そう呟きながら彩弓は14番の部屋に向かう。
※
「茜。次こそチェックメイトでいい?」
そう彩弓は14番の部屋に居た茜に拳銃を向けて尋ねる。
「嫌、
そう茜は勝ちを確信した笑顔を見せる。
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