第2話 スマホ依存に気づく
スマホを家に置いて外に出た最初の数分、手持ち無沙汰な感覚に何度もスマホを確認しようとする自分がいました。スマホを持っていないはずなのに、まるで反射のようにポケットに手を伸ばしてしまうのです。その度に「ああ、スマホは家に置いてきたんだった」と気づき、少し恥ずかしくなると同時に、こんなにも無意識にスマホを使っていたのかと驚きました。
スマホがあると、ちょっとした隙間時間に必ず手に取って画面を見てしまう。何を見たいわけでもなく、ただ、習慣のようにSNSを開いたり、天気予報を確認したり、意味もなく通知をチェックしたりしていたのです。その行為が、自分の生活にどれだけ染み付いていたかを、スマホを手放して初めて実感しました。まるで、体の一部のように依存していたことに気づかされたのです。
歩きながらふと、「スマホがないことで困ることって、本当にあるのかな?」と考えました。普段は、暇さえあればスマホを見てしまう自分がいるけれど、実際に歩いている間は特に困ることはなく、逆に空いた手で何か違うことをしようとする自分に気づきました。例えば、ポケットに手を入れたり、腕を振りながら歩いたり、少し周りの景色に目を向けることが増えたのです。
気づけば、スマホを持っていないことで心の中に少し余裕が生まれていました。常に情報に触れていると、自分でも気づかないうちに心が忙しくなってしまうことがあるのかもしれません。そんな情報の渦から離れることで、自分の頭が少しずつ静かになっていくのを感じました。
「もしかしたら、スマホがない生活も悪くないかもしれない」と思うようになり、日常の些細な瞬間にスマホに依存していた自分から少しずつ解放される感覚がありました。
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