第22話

私は幸せ者ですー。



またこの二人と出逢えて。


幼なじみになれて。



染み染みと感傷に浸っていると、ゾクッと背中に悪寒が走る。



これは……っ。



つい反射的に強い気を放つ者を見た。



まぁ、わかりきったことで、そんな気を放てるのは今ここに居る人達だけで3人。



美冬ちゃんとこじゅ様…そして



織田信長公です。


寄り添うように側に居る森蘭丸にはまだ無理なので。



案の定、織田信長公が物凄い目でこっちを見……睨んでますね。




んげ……。


目が合ってしまいました……。




ん?


美少年(未だに信じ難し)台無しの表情で何かを訴えかけてますね。


そんな表情をされてもわかりませんよ?


首を傾げれば、チッと舌打ち1つをされる。



え?わかってるじゃないかって?


いえいえ、全然。



それでも諦めず、口パクを始める織田信長公。



よっぽどのことなのか。


敵であった私に助けを求めるほどの。



良いでしょう。


真剣に聞きましょう。




グッと真剣な表情をした私に頷く織田信長公。



そして




「桜?」



「何やってんだ、お前」



「シッ。ですよ。美冬ちゃん、こじゅ様」




先に行っていた美冬ちゃんとこじゅ様が戻ってきてくれるけれど、集中。




(アレをなんとかしろ)



………。




「しゅくだいをしろ?」




大きなお世話です。




「何言ってんの?アンタ」



「宿題なんかあったか?」



















「バカがぁっっ!!」





怒られました。


違ったようですね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る