第9話
「では、僕達の自己紹介がすんだ所で……」
ガッターンッ!!
「「「「「!!??」」」」」
先生の言葉半ばで立ち上がる私。
クラスメートに先生方に注目されるもっっ、歩様だけは机に突っ伏したまま……うう。
じゃなく、今は
私はキッと先生を見た。
「席替えですね!!」
これでしょう!!
いや、これ以外ないでしょう!!
と言い放った瞬間
スパーーーンッ!!
「ぎゃんっっ!?」
「あんたはもうっ!!黙って座ってなさい!!」
「はい‼」
美冬ちゃんに今度こそ上履きで頭を叩かれた。
そして覇気を放つものだからっ。
言うことを聞くしかない。
聞くしかないのです!!
「すみません、先生。続けてください」
座った私を確認して、美冬ちゃんが言う。
上履きは……上履きは止めてって言ったのに……。
「何か文句が……?」
「いえっ!!」
うわぁああああんっ。
逆らえませんっ!!
心で泣いていれば、グッサグサ顔に突き刺さってくる視線。
私はそっちを見ると、こじゅ様と目があい……
メガネの奥の瞳が柔らかく細まったかと思いきや
(バーーーカ)
口をパクパクさせてそう言ってきた。
ぐぬぬっ。
こじゅ様めっ。
後で覚えとけ、ですよっ。
私がこじゅ様を一方的に睨んでいれば……
「はは……。問題……、元気な生徒さんが居ますねぇ……」
うぉおおおおおいっ!?
今、問題児っっ、問題児って言おうとしたでしょ!?
こじゅ様はなぁっ!!
見た目はちょっと悪げだけど、こじゅ様はなぁっ!!
「あんたのことよ」
「!!??」
えっ!?
「では、皆さんに……」
「席替えですね」
スパンッ!!スパンッ!!スパーーーンッ!!
三回っっ。
三回も叩かれました!!
……脳細胞が死滅です。
「先生。今の内です」
ううう、酷い……。
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