第7話
副担任の先生が担任の先生を起こし、教壇へと立たせる。
その間、一言も喋らない。
だけど機敏に。
……何故だろう、あの副担任の先生とは気が合う気がします!!
担任ではなく副担任をジッと見ていたら
「ちょっと桜」
「はい?」
「なんでイスの上で正座なんてしてんのよ、前が見えないじゃない」
「これはさっきの自分に罰を」
大きな声を出して先生にご迷惑をかけてしまったから……
「いいから、ちゃんと座りなさい。後ろの人達全員に迷惑がかかってるから」
「!!??」
バッと後ろを勢いよく振り返ったら、一斉にザッと視線を逸らされましたよね。
うううう……。
もう何か危ない人認定をされてるみたいです、私。
いそいそ足を戻し、歩様を見たらまだ寝てました。
よし、見られてない。
歩様にさえ変な所を見られなければっ。
「またあんたロクでもないことを考えてるんでしょ」
ンギクゥッ!?
「なななな何を言われます、まさ美冬ちゃん」
「誰よ、まさ美冬って。まぁいいわ。良い子にしてなさいよ」
「はい」
良い子って……同い年なのですが……。
ちょっとヘコんでいれば
「見苦しい姿をお見せしてしまいすみません。僕が1―Bを担任します、田所誠です」
自己紹介してくれた田所先生が黒板に自分の名前を書いたんだけれど……
…………
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