第41話
美冬side
何ーーー!?
いや、もう何から驚いていいのかサッパリわかんないけどっっ‼
織田信長とか、理解不能だけどっ‼
今はソレよりっっ
ポカンとしてる桜を見て、桜を庇ってくれた男を見る。
"成実"と咲、以外の男には全く反応しない桜が名を呼んだ。
聞いたこともない名、!
しかーしっ‼
あたし、わかるのよ‼
幼なじみのカンってやつでわかるのよ‼
アレが学校に行く前に言ってた"成実"ね‼
前世でのあたしの家来にして従兄弟の。
そして桜の長い長ーーーーーーーーーい片想いの相手。
アレが……。
"成実"はジーっと桜を見てる。
「…………」
普通……だわ。
桜には悪いけど、普通だわ。
んー、あたしのタイプではない。
見た目だけなら、咲でも……って
咲‼
なんて顔をしてんの‼
咲に視線をやれば、"成実"を睨み付け……そしてどこか泣きそうな……。
「さ……」
「揃ったようだな、"伊達軍"」
「ハ?」
ものすごい嫌そうな声を出す"成実"
わかる‼
でも、この人もあたしと同じで"記憶"がないのか。
戸惑った顔。
揃ったか、って言われても、あたし達、初対面だし。
「あゆっっ歩様っっ、お怪我っっお怪我は!?」
織田信長無視で、ようやく動き出した桜。
落ち着きなさい。
「俺は大丈夫だけど、あんたは?てか、歩様は止めて」
織田信長を見てた、"成実"がまた桜を見る。
……この人。
うん、今の時代中々、様付けで呼ばれないよね。
あたしは慣れたけど。
しかし、桜は困惑。
「うっっ。では、なななななな……なんと呼びびびび」
オロオロワタワタと挙動不審‼
でもそれが、面白いのか、"成実"の表情が和らいだ。
「落ち着きなさい。桜」
「あぅぅぅ……。美冬ちゃん」
あら、可愛い。
叱られた犬みたい。
"成実"だけを見てきた桜。
だから恋なんて、しててしてないようなもの。
どうしたらいいのか、わかんないのね。
幼なじみの新しい一面に嬉しくなる。
咲には悪いけど……。
「揃ったようだな、"伊達軍"よ」
二回目っ
無視されたもんだから二回言ったわ。
あの空気読めない怪しい人‼
てか‼
「うっさい‼今、大事なとこなんだから黙ってて‼」
桜の時間が動き出したんだから‼
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