第17話

一際大きく心臓が鳴った。




『ありがとう』




私からお茶を受け取り、飲むその姿。



その瞳――――……。



その声――――……。


















『桜!!』





遠き遠き日のことが、昨日のことのように思い出される。




拾ってもらった、あの日から。



いつもいつも笑って名を呼んでくれた。




『大丈夫だ。桜』




不安になると側に居てくれた。



優しい優しい主。




わかる。


わかります。





だって、ずっとずっと待ってた。




逢いたかった。


逢いたくて、いつも泣きたかった。




ああ。

神様。



感謝します。




やはり生まれ変わってくれてたんですね――…。


















   成実様

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