第16話

悩みに悩んだ私は、おにぎり二個と5つくらい入ったパンの袋、そして喉も渇いてるかもと小さなお茶のペットボトルを買った。



合計\498



危なかったです。


やはり500円では、そんなに買えませんでした。



おにぎりだけにしようかとも思ったんだけど、好き嫌いがありますからね。




急いで戻れば、男の人は同じ体勢で寝てた。



お腹はさっきよりも激しくなっているけども。




「もしもーし、よろしければ朝ごはん買ってきたので、食べ…」




最後まで言えず、ふんだくられましたね。


コンビニ袋。



その人は飛び起きると、袋からおにぎりを取り出し、ムシャムシャと食べ始めた。




うん、うん!!

やはり、おにぎりですよね!!



私は先におにぎりを取ってくれたのが嬉しくて、もうひとつのおにぎりも封を開けて差し出す。



ペコリと私に頭を下げて、それも受け取るとペロリと食べてしまう。




たっ足りますかね…??



あああ…。



そんなに急いで、パンを食べたら…。




「んぐ!?んぐぐんぐ!?」




心配した通り、喉にパンを詰めた。




「言わんこっちゃないです!!ほら、お茶!!お茶飲んで!!」




ペットボトルのお茶を開けて渡すために、男の人を覗きこんで、そこで私は初めて男の人の顔を見た。














ドックン…!!

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