第5話

スタン!!スタン!!スターンッッ!!




「ぬぉっ!?どっっ!?よーう!?」




よーう??



私の放った手裏剣は見事、目標物に命中した。



うむ。



今世にて、父上の髪を何度かハゲ散らかしてまで、手裏剣の練習した甲斐があったというもの。



大分、腕が戻ってきた…



「ドヤ顔してんじゃないわよ。毎度毎度我が家を壊してくれちゃって!!」



ゴンッッ!!



「~~拳骨はないですよ。政宗様」



「政宗って呼ぶんじゃない」




自分の腕前に満足してたら、政宗様から拳骨を頂きました。



これがまた、痛すぎて。覇を纏ってるのかってくらい痛くて。



私は、ちょっと涙目で政宗様を見る。




光の加減によっては金色に見える、ゆるふわの天然パーマの長い髪。



形の良いアーモンド型の薄茶色の瞳。



右目は長い前髪で隠されてる。



伊達政宗だった頃、眼帯をしていた方で。



今は見えてるから、問題ないんだけど、隠してる方がしっくりくるらしい。




薄い唇は潤いプルンとし、誰が見ても羨むほどの、ボン・キュッ・ボンの完璧な体。



身長は170ちょっと。



そう。

今世での伊達政宗は
















―――――――女である。



男の時も女である今世も、美しさは変わらない。



名は―大賀 美冬―

(おおが みふゆ)




私と同い年で、生まれたときからの幼馴染み。




前世…伊達政宗だった記憶はない。

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