動画投稿者 佐々木莉嘉 取材記録
我妻さん、お待ちしてました。名刺まで…。わざわざご連絡頂き、ありがとうございます。何か飲まれますか?ホットコーヒーで大丈夫です?じゃあ私頼んじゃいますね。
すみませーん、ホットコーヒー2つで。1つにはミルクポーション付けて欲しいです。
そういえば、名前言ってなかったですよね。
はい、私は大丈夫です。仕事にもちゃんと行けてますし、これといった支障は無いです。
Bですね?あの子の名前は
あっ、コーヒー来ましたね!私ブラック飲めなくて、お子様舌なんです。うん、美味しい。
すみません、話逸れちゃいましたね。あの時の一部始終お話しします。
♢♢♢
今から大体3ヶ月前だと思います。2人で久しぶりに旅行に行こうかって話をしていて。社会人5年目で仕事にも大分慣れたし、お互い休暇も取りやすいだろうって事で、2泊3日で行ける近場の観光地はあるかなって探していたら、あの●●●キャンプ場を見つけたんです。
自然も豊かで日々の疲れを癒せるかなと思ってすぐにそこに決めました。今考えると口コミとか見ておけば良かったなと思います。
そういえば我妻さん、口コミ見ました?やっぱり幽霊が出るってコメント何件かありました。事前確認って大事ですよね。
あ、ごめんなさい。話戻します。それで予約をしようってなって、亜実がホームページ見ていたんですけど、どうやらネット予約は受け付けていなかったみたいで仕方なく電話で予約したんです。
あの日は平日だったので空きが沢山あって、すんなり予約出来たんです。綺麗なところ予約できてラッキーだね!って。お値段も田舎だからか割とお手頃で。それもラッキー!って。
それで当日、2人であのキャンプ場向かったんです。13時過ぎぐらいに着いて、コテージの中でトランプしたり、次の日のアクティビティの時間確認したりとかしていましたね。その後移動の疲れからか寝てしまったりして。
起きたのが20時ぐらいで、丁度バーベキューの支度も出来ているとスタッフの方からお声掛けがあって、美味しいお肉と魚介と野菜沢山食べて、満腹になった頃に焚き火の薪を配りに来てくださったので急いで片付けをして準備に取り掛かりました。火を起こすのも大変で…30分くらい掛かってしまいました。
そこで、あの出来事が起きたんです。最初は景色と亜実を撮影してて、見渡すようにカメラを森林の方に向けたら、白い人の形をしたモノがあって。よく目を凝らしたら赤ちゃんを抱いた女の人だったんです。髪の毛が腰の位置まであって、前髪も同じくらい長くて。
亜実、あの時凄い怯えた顔をしていて。早く帰ろうって聞かなくて。取り敢えず荷物を持って駐車場まで振り向かずに全力疾走しました。ちゃんとキャンプ場の方には女の人の幽霊が居たって話をしました。でも全然話聞いてくれなくて。聞いてくれないというか、話が噛み合わなかったんです。
女の人の幽霊がいましたって言ったら、みっこちゃん、みっこちゃんねー、みっこちゃんくらいよねー、怖いねーってニコニコしながら繰り返していて。本当に気味が悪かったんです。齋藤さんっていう男性のスタッフさんでした。
キャンセル料とか払うにも会話が成り立たないので、逃げるように車に乗って、自宅に帰りました。その間も亜実はずっと
その後、亜実に電話しても上の空で何を言ってもごめんなさいしか言わなくて。あの時帰ろうって私に言った事、余程気にしてたんだなって。大丈夫だよって何回も
どうすれば良いのか、不安で困っていた時に我妻さんからDMが来て。本当に神様かと思いました。話をしたら我妻さんが何とかしてくれるんじゃないかって。だからお願いします。あのキャンプ場の事、調べて欲しいんです。亜実を安心させてあげたいんです。何でも協力します。
これ私の電話番号です。何かあったら連絡ください。よろしくお願いします。
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