第3話

限界家族の長男の朝は早い。

まず朝の4:00に起床しカレンダーからバイトのシフト確認をする。


…18:00〜20:00までラーメン屋でバイト、その後に20:35〜23:30までコンビニでレジ打ちか。


シフトの確認を終えれば次は学校の支度である。

先週届いた高校の制服に袖を通し、姿見で確認をする。


「おぉ〜…ゲームの通りだな、おかしいところもないし」


制服を着て一回転…そして左の手を腰に当てて右手で空を指差すポージング、その時にきちんと顔を上に向けることを忘れない。


ちなみにこれはゲームにある特定のコマンドをすることでできるポーズである。制作陣の遊び心ってやつだ。


制服の確認が出来たら部屋を後にして廊下、リビングを通ってキッチンへと向かう。


いらない情報ではあるが、俺達の家は一階建てのそれなりに広い一軒家だ。これは借金がなかった頃、父はそれなりに金を持っていたからである。

造りとしては一般的な家と変わらないが、それでも部屋の数は多い。


閑話休題。キッチンへと着くと、冷蔵庫の中を確認して昨日の晩飯の残りをレンジで温め、その間に卵焼きや野菜炒めを作っていく。


調理を開始して、時計が5:00を周った頃には、それなりの量の朝飯が出来た。

朝飯をいくつかの皿に分けて盛り、分け終わったら俺はそのまま食べ始める。


行儀が悪いかもしれないが、ここにはそれを咎める人もいなければ行儀の悪い俺を見ている人もいないので気にしない。


朝飯を食べ終えたら分けた皿を3のお盆に乗せ、その内の一つを持ち運ぶ。


持ち運んだ先はリビングを抜けて一つ目の部屋の前…俺は扉をノックして「起きてるか?」と部屋に声を掛ける。


すると部屋からは小さな声で「起きてるよ」と返事が返ってきたので扉を開けて部屋へと入る。

すると中にはベッドから上半身だけ起き上がらせた骨と皮だけの痩せこけた少年がこちらを見ていた。


「おはよう、流弥りゅうや


「うん、おはよう。兄さん」



―――――――――――――――――――――――

今日の私は気分がいいので話を2話も書いちゃいます!!


フォローしてくださったgeiborg2様、koo3様、夜明快祁様ありがとうございます!

これからも精進していきますので暖かく見守ってくだされば幸いです!


もしよろしければハートや星、コメントなどお待ちしております!!

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