6日目

 毒殺された。

 

 獲物を追っていた。昨日の失敗を教訓に、今度は単独の獣を見つけることにした。小さな獣が茂みの中を駆けていく。この未熟な体でも、何とか追いつける大きさだ。


 獲物が立ち止まった。茂みの向こうで何かを見つけたようだ。


 私も慎重に近づく。茂みをかき分けようとした時、甲高い音が聞こえた。


 鮮やかな模様の蛇が、獲物に噛みついていた。獲物は痙攣を始め、すぐに動かなくなる。毒蛇だ。


 すぐに退こうとした。だが、遅かった。私の足元で、もう一匹の蛇が光った。


 鋭い痛みが足を走る。毒が体中に広がっていく感覚。まず、足が動かなくなる。次に、体が硬直し始める。呼吸が苦しくなる。心臓の鼓動が遅くなっていく。


 獲物が毒に苦しむ様に気を取られ、自分の足元を確認していなかった。そこにいた一匹の蛇を見つけた時、もう一匹もいるかもしれないと考えるべきだった。


 視界が霞んでいく。もう、意識を保てない。


 次は、他の生き物の死に目を奪われず、自分の周りにも注意を払おうと誓った。


 全てが、暗闇へと溶けていった。

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