第4話 自分磨き

自立支援センターの担当者の人は、

凛子の妹からの電話の

内容を話してくれた。


どうやら、センターに電話をして、

甥っ子を頑張らせるのではなくて、

周りの職員の人達が、手を差し伸べて

やってくれるのが当然みたいな、

言い方をして来たらしい。



凛子と妹の考え方は真逆だった。



妹は、甥っ子を「自立」させる所か、

周りが甥っ子を甘やかせるべきだ…

みたいな考えなのであった。


妹自身が…

周りがしてくれるのが当たり前という、

甘ったれ概念だからなのはある。


センターの人は、考えを統一して欲しいと

言って来たのだった。

凛子は、従来の私がお願いしたやり方で、

お願いします。


また仮に妹から、電話で何を言って来ても、

スルーしてくださいとお願いした。


妹は、今は入院中に、

仲良くなった異性の知人の、

アパートに住んでいるらしい。


妹は人に寄りかかって生きる事が、

主流の女性なので、

すぐ異性と仲良くなって、

甘えることが上手い。


妹から、離婚調停をしようと思っているから、

何からどうしたらいいのか?

相談をされたので、


凛子は太陽に話して

離婚調停の事を相談できる会を見つけ、

太陽と一緒に、その会で色々、情報収集を

して来たのだった。


そして、妹と同伴で、その担当者の人と、

会って、面識を持たせたので、

凛子と太陽は、手を引いたのだった。


そうやって、一つずつ、

凛子は身内の「自立」を、

促して行ったのだった。


ある時、鏡に写る自分を見て、

愕然としたのだった。


ここ最近、

甥っ子の自立に向けてのプロジェクトやら、

妹の離婚騒動やら、

周りの事だけに集中し過ぎてて、

自分磨きを全くしていない自分に、

気づいたのだった。


そう思ってる意識が、そうさせたのか?

健康保険協会の人から電話があったのだ。

今まで、会社で健康診断を受けても、

そのような人から電話があった事は一度も

なかったのに…。


どうやら、凛子自身が、無意識に、

保健指導をして欲しい。

という所に丸をしていたみたいなのだ。


それで、会社に保健指導の方が来られて、

凛子の日常を洗い出し、

ご指摘を頂いたのだった。


いかに自分自身が間違った知識を、

持っていたのか?

痛感させられ、「生活習慣」の見直しを、

始めたのだった。


食生活はもちろんの事、やはり「運動」が

ネックとなっていた。

それで凛子は考えた。

継続できる「運動方法」を見つけなきゃと。


まずは、「運動」が続けられない原因を考えた。

時間がない、大変、しんどい…。

いわゆる、どれも「ネガティブ」な、

感想を持っていると気付いたのだった。


まず一つずつ…。

「時間がない」…どのくらいなら出来るのか?

「大変」…簡単なのはないだろうか?

「しんどい」…楽しみながら出来る運動はないか?


そうやって凛子はいつも問題から、掘り下げていく。

それでやっと見つけたのが…。

「YouTubeの痩せるダンス」だった。

これなら10分で、簡単で、楽しいのが見つかった。


そして、健康を元に凛子は「初!!ダイエット」に

挑戦するのだった。


凛子のスタンスは一石五鳥なのだ!!



最初は、日ごろ、全く運動ってものを、

していなかった凛子なので…。

体は硬いは、すぐ疲れるわ、義務的に

とにかく習慣にしょうって感じだったのが、

段々、慣れてくると…楽しくなって、

色んなYouTubeダンスを見つけては、

ダンスを踊る楽しさを感じ始めていた。


そうしているうちに、

みるみる凛子の体型が

引き締まって来たのだった。

凛子は鏡に写る自分に、

ウキウキして来たのだった。


凛子は今まで内面磨きには、

精を出して来ていたのだが、

外観磨きはそこまで重要視を、

して来た事がかつてなかった。


しかし、ここまで体のラインが、

変わって来ると、

あのサイズのこんな形の服も、

着れるかな?って

どんどん、気持ちが上がって来るのを、

感じたのだった。


今まで生きて来て、こんな「感動」は、

初めてだったのだ。

さらに、新陳代謝もよくなって来たのか?

肌艶もめちゃ良くなって来て、

想像以上の効果に驚いてしまった。



嬉しくって、宇宙にも今の凛子の状況を

話したら、ぜひ、凛ちゃんを見てみたいって

事になって、とびきりオシャレをして、

宇宙に会いに行ったのだ。



宇宙は、めちゃくちゃ驚いていた。

実は宇宙は、外観的美意識がめちゃ強い人で

体型も逆三角形シルエットで、

適度に筋肉もある感じで、

スタイルも美しいのだ。


宇宙:

「凛ちゃん、想像以上に素敵だよ。」



凛子:

「てへ。

自分でも、ここまで変わるとは思わなくて…。

嬉しくって、楽しくって、

「ダイエット」って凄いわ!!って

今まで感じた事のない「感動」を味わってるわ。」



宇宙:

「本当に凛ちゃんって凄いね!!

ちゃんと結果を出すもの。


やると決めたら!!やり遂げる人だわ!!」



凛子:

「ありがとう。

ほんと、私って、遅咲きデビューだわ。

でもね、いつも今しか出来ないでしょ!!

って思う事をしているのはある。


宇宙も分かったと思うけど、

私達、お互いに、

入院した時思わなかった?


人っていつ何時、どうなるか?

分からない…。

だからこそ、今!!できる事は何でも…

やっておかなきゃ後悔するわ!!って」



宇宙:

「うんうん、分かるよ。

なんか、僕も何かやってみようかな?


凛ちゃんと話してると…

パワーをもらえるよ!!」



凛子:

「私もよ~。宇宙とは「感動」の

連続だから。


これからもお互いに、

苦悩な事もあるけれど、

そういう人生丸ごと!!

謳歌していこうね!!」



凛子は、これからも、

色んなその時々の自分を

宇宙に見ていて欲しいと思った。




一方宇宙は、

そんな今日の凛ちゃんとの出来事を

思い出していた。


ほんと凛ちゃんって凄いやぁ!!

こんなにリスペクト出来る女性って、

かつていただろうか?


さらに先日は、凛ちゃんについに…。

「亡霊」でもある、

ひとみちゃんの話を、

する事が出来たり…。


かと言って、何が…

解決出来たわけでも無いのだが…

心がぽかぽかして

心強い気はしている。



宇宙は凛子と出逢って、

真剣に自分の人生について

考える自分になって来れている。



実は宇宙は、ある事がずぅ~っと…

気になって気になって…

仕方ないけど…

結局、これと言ってその事に対して…

出来ていない事があるのだった。








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