私の彼は消防士

「ふっ…ぬっ…ふんっ…」



消防士の彼が腕立て伏せをしている。



私は彼が好き。


正確には


腕立て伏せをしている彼が好き。



盛り上がった筋肉。

浮き上がる血管。

流れ落ちる汗。

黒光りする身体。

苦しそうな顔と声。




「なんだよ」


「かっこいい…」


「…出た」


「ずっと見てられる…」




まるでセックスしてる時みたいな身体の動きと表情と声。




「俺とヤッてる時より気持ち良さそうな顔してるぞ」


「だって…かっこいいんだもん」




彼の苦しそうな顔がたまらなく好き。




「これ終わったらめちゃくちゃヤルから覚悟しとけよ」


「いやん、楽しみ」




消防士のクセに私の心に火を点けまくる彼。




でもお願い


この火だけは消さないで。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る