同窓会

「何年振り?」


「成人式以来だから…5年振りじゃない?」


懐かしい笑顔が歌う賑やかなカラオケの一室。

5年振りの再会に酒が進み話も弾む。


「ごめん私ちょっとトイレ」


「あ、俺も」


「私長いよ?」


「聞いてねーし」


騒がしい部屋を出てトイレに向かう2人。



―――



女がトイレから出ると男が待っていた。


「本当に長いな」


「やだなんでいるの!?」


部屋に戻る途中、


「わっ」


男は女の腕をグイッと引っ張り、客のいない部屋に入りドアを閉めた。


「ちょっ…」


女が男に文句を言おうとした瞬間、男は女の口を塞いだ。


壁に体を押し付けられ身動きが取れない女。

女の体のあちこちで動き回る男の手。


昔の男の感触に懐かしい記憶が蘇る女。


「なあ」


「ん…」


「2人で消えちゃお?」


女の耳に軽く唇を当てながら男は小さく呟いた。


「やっぱりまだ好きなんだけど」


真剣な眼差しを向ける男。


「…どこ行く?」


女は笑顔で男の口を塞ぎ返した。

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