お腹を温める僕ら
腹巻はとっても簡単、なおかつ実用的で、身体にも優しい編み物だ。
お腹を温めると生理痛が和らいだり、腰を温めると腰を痛めにくくなったり。
僕なんかは肝臓を温めるのも意識している。生まれつきあんまり良くないみたいなのだ。勿論お酒も殆ど……というかほぼ全く飲めない。
とは言え、年に一回くらいはお友達と飲みたいので、そういう時は店員さんに「カシスオレンジを薄ーく作ってください」なんて言ったりする。
何より、腹巻は温かい。薄く編んでも、セーター一枚分くらい体が温まる気がする。
編み方は色々。
僕は一目ゴム編みを上下五センチくらい編んで、真ん中はメリヤス編みで薄く作るのが良いみたい。肝臓も温めたいから少し長めに。
使うのは専らソックヤーン。薄手に作れて、洗濯機で洗えるのが良いのだ。
靴下を作った時の余り糸を組み合わせて作っても良いし、ソックヤーン福袋……毎年お正月に各社から出るのだ、を買った際に、「ちょっと派手すぎて靴下は使えないかな?」という糸が入っていれば、それで作る。
直近に作ったのは、ピンクのベースに緑と黄色と青で差し色が入ったオパール毛糸の腹巻き。靴下や襟巻にするには派手過ぎるけど、暖色の腹巻は心まで温かくなる気がする。
糸にもよるが、大体160目くらい作り目をするだろうか。ジャーマンツイステッドキャストオンという伸びる作り目が好き。終わりは伸びる伏せ目(名前が分からない……)
しかし、腹巻よりもっと好きなのは腹巻付きの毛糸のパンツ!
これは気持ちに余裕があれば編む。ゴム編みで腹巻を編み、続けて毛糸のパンツを編むのである。
これは昔、ソックヤーンじゃない糸で一枚だけ編んだ。ファインメリノの極細糸を二本引き揃え、極々薄く温かく編んだ。流石に洗濯はおしゃれ着洗いでしなくちゃだけど、機能性は抜群。
んで、編んでいる最中、たまたま家に来た母親が「職場が寒くて〜」と言うので、出来上がったのを送ってあげた。……あげてしまった。つくづく母親に弱いのである。
とっても温かいとのこと。良かったね!
(そりゃもう、どえらい時間かかったしなあ……)
今年は気合い入れて腹巻付きの毛糸のパンツを編もうかと思う。丁度優しいオレンジ色のソックヤーンがあるのだ。
僕のお腹を温める、細くて強い、柔らかな毛糸。
今年も寒そうだし、編んでいる最中から、心まで温まるような色で作ろう。
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