第49話


「ああーよかった…。ごめんなさいって言われたらどうしようかと思ったわ」


私をギュウーと抱きしめキスをしてくれたゴリラの笑顔はすごく穏やかだった。


「嬉しい…本当に嬉しい…ありがとう後藤…」


「うん」


「もう一回言って?」


「もう言わない」


「あぁんもう!ずーっと待ってたんだからね!後藤ったら私が何しても全っ然プロポーズしてくれないんだもん」


「裸エプロンとかな」


「わかってたの!?」


「うん…クククっ」


「んもう!」


「あーかわいい山田は本当にかわいい」


私の顔を両手で包んでチュチュチュと短いキスを何度かした後、ゆっくりと深くなっていくゴリラのキスに全身がとろけていく。



「ん…愛して」



私が『る♡』を言おうとした瞬間、ゴリラが突然私を抱き上げた。



「わっ!」


「一回やってみたかった」



ゴリラがやってみたかったというのはいわゆる『お姫様抱っこ』ってヤツ。



「いやん♡」


「重い」


「あらやだ失礼ね!重いのはこの豊満な胸のせいよ!」


「筋トレにいいな」


私を上げ下げしたりスクワットを始めるゴリラ。


「うん。いいじゃない」


初めてお姫様抱っこ筋トレされたけど、なかなか楽しくていい感じだった。



お姫様抱っこ筋トレを終えたゴリラは私をお姫様抱っこしたままスイートルームを1周した。



「山田」


「なあに?ダーリン♡」


「もう今更寝れないよな?」


スケベな顔でニヤリと笑ったゴリラは私を優しくベッドに落とすと勢いよくガウンを剥がして豊満な胸に吸い付いた。




「あぁ~ん♡」





香織、ありがとう。ついにされました、プロポーズ。

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