下手くそでも胸を張れ、ただし前には進め

 初めまして、普段はpixivで二次創作活動をしております無人(ナハト)と申します。

 今回、カクヨムではオリジナル作品を投稿していこうと執筆中の合間にちょっと思う事があったので、備忘録もかねて記しておこうと思います。


 物書きをしていると結構な頻度で「私、下手だし」とご自身で仰る物書き仲間に出会ったりします。あれ、何でなんですかね?


 謙遜なのか、自虐なのか、本気なのかわかりかねるのですが。

 その言葉を聞くたびに私はいつも「もったいない」と思います。


 もちろん、私だって上手くは無いです。

 でも、天邪鬼な私のゴーストが囁くんです。


「そもそも上手くなきゃいけないのか?」と。


 この「上手」と言うのが前回語った「面白さ」と同じくらい曲者な気配を感じます。


 これが例えば、自分が書きたい100の事を70ぐらいしか表現できない。と言う意味の「上手く自分の思う事が書ききれない」を指しているのであれば「ごもっとも」と納得しますし、「わかるー」と共感の嵐が巻き起こるのですが。


 もしそう言う意味で無いのなら。

 その上手さって、いったい「何」と「どう」比べてらっしゃいますか?



 ここでひとつ私の知人の話をしましょう。

 彼は芸術家で、大学で教鞭をとる傍ら自身の作品も画廊で展示して販売する二足の草鞋を履いています。


 そんな彼の作品は物凄く狭い領域のため、一般人の私にはまったく良さも凄さもわかりません。


 それでも律儀にギャラリーの展示会の案内をくれるので、貰う度にひょっこり覗きに行きますが、いつ見ても「んー、わからん。まぁこの色はキレイだから好き」とか、そう言う幼稚園児ぐらいの感想です。


 ところが私の感想はそれで十分良いらしく、ついでに言うと彼の作品はそこそこに売れています。


 ギャラリーの方曰く、「ニッチな方が売れる」らしく。

「上手くても、味がないと売れない。と言うかそもそも上手いかどうかはさほど重要じゃない」との事でした。


 確かに、学校の授業だと「上手いかどうか」がはかられがちですけど。実際、貴方が買う側なら「上手いから」よりは

「好きだから」が重要ですよね。


 だから彼は大学の授業でも「上手く描こうとするな」と教えているんだとか。


 なるほど。物書きにも通じる所があるな、と思わされた一件でした。


 そんな私が、物書きをしているうえで、これだけは気をつけようと思っている事があります。

 それは「上手く」書けたかではなく「読みやすく」書けたかです。


 もちろん、人によって合う合わないはありますので。

 自分は「イケてる」と思っていても、万人がそう感じるかは別の話です。


 だからこそ、私は胸を張って、「自分が好き」で、「自分が読みやすい」と思たものを書こうと決めているのです。


 まぁ、暫くしてから見直して「もっとあったやろ」とか

「この時の私は、いったい何を考えていたんだ?」と自問自答する事もあったりしますが。


 ポイントなのは「胸を張る事」です。


 誰だって自信なさげにお出しされた料理よりは、

「ウチの味はこうだから」と自信満々に出された方が「ぁ、そうなんだ」とすんなり口に入れやすいですし。


 万一、口に合わなかったとしてもお互いに「好みの味」が「違う」と言う事で、森とタタラバに別れて生きていけば良いのです。


 この自信が持てていないと、偶々出くわす「口に合わないお客様」の「不味い」と言う言葉にショックを受けて、「そっかー、不味いか」と駄々凹みしてしまう要因になりかねないので。


「あのーお客様、当店は薄味でやらせていただいておりますので。お口に合わない場合は他のお店へどうぞ」とリリース出来るガッツの為にも、是非とも胸を張っていただきたいと思います。


最後に…

 もしここまでお読み下さいました方がいらっしゃいましたら、ありがとうございます。

 また、前回応援下さいました皆様もありがとうございます。

 これからも執筆の合間に雑記を投稿予定ですので、宜しければ応援いただければ幸いです。


 二次創作にご興味があるようでしたらpixivやFANBOXにてお目にかかれましたら嬉しいです。


無人(ナハト)

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