第6話 魔法少女訓練

その後授業が終わり、すぐに焔達に用事があると言ってさっさと学校を出て事務所に向かった。


事務所に着くと響華が先に来ていた。


「あ、光。授業間に合った?」


「うん。光は学校近かったから。響華は?」


「私は何してたんだって怒られちゃった。成績ヤバいのになぁ」


「響華さんに光さん。先ほどは討伐ご苦労様でした」


二人で話していた時に部屋の奥から阿久田さんが出てきた。


「阿久田さんお疲れ様です」


「おつでーす」


「それにしてもお二人は元々知り合いだったのですか?」


「いえ全く」


「今日初めて知り合った」


「にしては仲が良いですね」


「んー確かに?」


「まぁ相性が良かったのかもな」


「一応お二人は同級生ですしね」


「光達が中2で露美ちゃんが五年生、桜花ともう一人は?」


「えーっと確か桜花は高1だったかな。もう一人も同じ」


「ほへー」


あれ、そう言えば光、中2って言ったことあったっけ?何で阿久田さん知ってんの?こわ。


「お二人はこの後どうしますか?」


「光は特に何も無いけど」


「それなら阿久田さん、いつものところ使っていいか?」


「はい、構いませんよ」


「じゃ、行こ光」


「えっ、行くってどこに」


「とりあえずついてきて」


響華は魔法少女に変身して部屋を飛び出して行った。


「魔法少女って説明よりも行動の方が先だよね」


「何他人事みたいに言ってんの光ちゃん。光ちゃんも同類でしょ」


「ルートル急に話しかけないでよ。それに光はちゃんと説明しますー。ほら、さっさと変身するから」


「最初の討伐のことをもう忘れたのかな」


「へーんしん」


そうして光も変身して、響華を追いかけて行ったのだった。




走って移動すること三分、、、


「着いた」


「ここは?」


見た目はただの人気のない空き地だった。


「ここは阿久田さんの所有地。魔法少女達の訓練所として使ってるんだって」


「訓練所かぁ。今からここで訓練でもするの?」


「うーん半分正解かな?」


「半分?」


「まぁ訓練っちゃあ訓練だけどほとんど遊びだな」


「遊び?」


「まぁもう少し待ってれば、、、ほらきた」


空き地に桜花と露美ちゃんがやってきた。


「響華お姉ちゃんに光お姉ちゃん、遊びに来たよ」


「流石だね二人とも、もう仲良くなったんだ」


「露美ちゃんに桜花。何でここに?」


「響華ちゃんに呼ばれてね」


「響華が?」


「そう。今からみんなで鬼ごっこをやろうと思ってね」


「何故に鬼ごっこ」


「この前一緒に戦ってて思ったんだけど光、魔法少女の力上手く使えて無いでしょ」


「いや、そもそも魔法少女になって二日目なんだけど」


「でも私も分かるかも。光ちゃん無駄な部分が多いと言うか」


「え、いや、だからまだ二日」


「と言うことで魔法少女の状態で鬼ごっこをしようってこと」


「だから何故に鬼ごっこ」


「光の武器とか戦闘スタイル見た感じ、攻撃とかよりも走るのを強化した方がいいから」


「うーん理解はした。でも鬼ごっこなんかで強くなるの?なんかこうもっと魔法の核心を掴む練習とか」


「そんなの無い」


「私も何となくで覚えたからなぁ」


「慣れれば光お姉ちゃんも出来るようになるよ」


「そう言うことで早速やろう」


そうして魔法少女の宝を使って高速鬼ごっこが始まるのだった。

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魔法少女達で行く異形討伐 光不愛婆 @hikarihuaiba

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