第4話 魔法少女の溜まり場
中に入ると光より少し幼そうな女の子が一人と大人の男性が一人いた。
「あっ、桜花お姉ちゃんおかえり」
「ただいま露美ちゃん」
「お帰りなさい白燐さん。そちらの方が?」
「はい。紹介します。五人目の魔法少女光ちゃんです」
「ど、どうも光です」
「光さんですね。よろしくお願いします」
「この人はこの一軒家の持ち主兼私達魔法少女の司令塔の神野阿久田さん」
「よろしくお願いします」
「私は魔法少女の宵桜露美です。小学五年生です。よろしく、光お姉ちゃん」
「う、うんよろしくね露美ちゃん」
「後の二人は今日は来てないみたいだし、紹介はまた今度するね」
「う、うん。それでここはどういう場所なの?」
「うーんここはね」
「簡単に言うと魔法少女の事務所です」
「事務所?」
「まぁ事務所という名の溜まり場だけどね」
「それでここでは何をしてるの?」
「ここではね、、、、何してるんだろ」
「え?」
「やっぱり溜まり場だわ」
「じゃあ何故こんなところがあるんです?」
「まぁ、阿久田さんが善意でやってくれてるだけだから。何の意味があるかは知らないけど」
「でもここでみんなと過ごすのは楽しいよ」
「そもそも何で阿久田さんはこんな場所を作ったんです?」
「私の一族は代々、精霊様達を崇拝し、魔法少女のサポートをして参りました。ここは先代の魔法少女達も使っていた場所なんです」
「へぇ〜」
「今はまだここに大した意味はありませんが異形討伐した後は一度こちらによって下さい」
「何故に?」
「魔法少女は案外思っているより体も精神も使います。なので安全確認だと思ってこちらに寄って下さい」
「よくわかんないけど分かりました」
ほんとによく分からないなと思っていると
「あっ、もうこんな時間だ。私帰らなきゃ」
「光も帰らないと」
「では露美さん、光さんさようなら」
「二人ともまたね」
「はーい」
「お邪魔しました」
光と露美ちゃんは一緒に家を出た。
「それじゃあ光お姉ちゃん、またね」
「またね露美ちゃん」
露美ちゃんは魔法少女の力を使わずに走って帰って行った。
「家は近いのかな?」
光は当然家から遠いので魔法少女の力を使って家に帰った。
家の辺りに帰ってくると、ちょうど蒼雷から電話がきた。
『あ、光、体調大丈夫そう?』
「あ、うん。大したことなかったよ」
『それなら良かった。メダル大量に獲れたからまた一緒にゲーセン行こうな』
「オッケー、じゃまた明日」
『また学校で』
これ、魔法少女のこと他の人には言わない方が良いよね。
「よーし、今日はもう帰って寝よっと、、、、魔法少女ってどうやって元に戻るの?」
桜花達に聞いとけば良かった。
「ルートルどうすんの?」
「…」
「ルートル?」
「光ちゃん僕のことずっと無視してたでしょ」
「いや、別に無視なんか」
「してた」
はぁ、、、めんどくさ。
「あっ、そう言えば給料貰うの忘れてた。ルートル給料」
「いや、それは後払いってことになったでしょ」
「でもやっぱり早く貰いたいなぁって」
「あ、あー一旦魔法少女解除」
その瞬間に服装が変身前の姿に戻った。
「も、もう少ししたら用意出来るからまた明日ね」
そう言ってルートルは姿を消してしまった。
「これで来月までに貰えなかったら労基行こっと」
今日は少し疲れたのでその後すぐに寝たのだった。
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