【旧版】と【改稿版】の両方を拝読させていただいての感想となります。結論から申しあげますと、私は【旧版】の方が好きですね。
その上で〝悪い意味で引っかかる点〟を挙げるとするならば、言葉の選び方でしょうか。本作は会話文から始まり、【ここは〇〇】といった「読み聞かせ」のような、比較的柔らかな語り口となっております。そうしますと、特に前半部分の〝知己〟や〝軌を一〟などに引っかかりを感じてしまいますね。ここを「親友」や「苦楽を共に」などの表現に変更するだけでも、かなり印象は変わってくるのではないかと存じます。少なくとも、私はそれだけでも充分ではないかとも考えますね。
もう一つは、最後の〝あとがき〟は不要ではないかと思われます。
私も代表作の「第1章」の評判が悪く、なかなか評価が伸び悩んでいたために、キャッチコピーに「第2章から読んでも大丈夫」などと書いていたのですが、実際に第2章から読まれる方は皆無でした。――とはいえ、私は別の方の作品にて「よければ第2章からお読みください」と書かれていたために、実際に第2章から読んだこともあります。しかしこれは私のような、よほどの変わり者でもなければ意味のない注意書きであるとも思われますね。
私自身もそうだったのですが、やはり第1章を面白くするのが大前提ではないかと考えます。もちろん、御作の第1章がつまらないと言っているわけではございませんからね。まだ拝読しておりませんので、テキトーなことは言えません。
あとは、特にキャラクタの行動に違和感などもありませんし、情報過多だとも思いませんね。もちろん「よくわからない二人」だとも思いません。ユーキとアレクが主人公なんだろうなということも理解できますし、非常に良いオープニングであると、そのように私は感じました。
作者からの返信
ご感想くださり、ありがとうございますっ。
幸崎 亮さまは【旧版】の方が好みですか……。
ご指摘の「知己」「軌を一に」は、小説の書き始めの「難しい単語や四字熟語を使いたい」という、初心者のありがちな失敗ですね。
【旧版】をベースにするとしても、ここは変えようと思います。
「あとがき」に関しても幸崎 亮さまのケースと全く同じで、伸び悩んだための悪足掻きでしたね。
ですがやはり、第4章から読まれる方は少ないように感じます。(そもそものPV数が少ないので、ハッキリとは分からないのですが)
ここも削除しようと思っております。
もちろん、作者である私は「第1章も面白い」と思って書いておりますが、同時に「地味」である事も認めちゃってるんですよねぇ。「子供の青春物語」ですので、バンバン魔物や悪人を倒す話ではありませんから。
そして「異世界ファンタジー」を読みに来られる読者のニーズは、多くが「主人公が爽快に敵を倒す話」なのだろうと予測しております。
ここは、どうしようもないですかねぇ……。
「非常に良いオープニングである」とは、嬉しい評価ですねぇ。涙が出てきそうです。
恐らくの予想なのですが「よく分からない」と仰った方々の気持ちとしては、「なぜ決別したのかが分からない」「盛り上がりもない」「結局、何のシーンだったのか?」といったものではないかと思います。
どれか1つでもあれば、「よく分からない」という結論にはならなかったのではないかと思いますね。
今回の【改稿版】では、一応「盛り上がり」を意識して書いてみた「つもり」です。
オープニングを【旧版】ベースにするか、【改稿版】ベースにするかは少し考える必要がありそうですね。
"少しの逡巡しゅんじゅんの後に"
地味すこ
"素っ頓狂な声を上げた"
「」にしなかったのがすごいすこ
"ボクはキミが……嫌いだ"
あら……笑我慢させてたとか
"突然の承諾の言葉に"
お?そう言えばいうこと聞いてくれるのわかってる感じかと
“ いともあっさりとユーキはアレクの主張を受け入れた"
おぎゃ〜?!鈍感でもない!?どっちどっち
作者からの返信
アタオカしき(埃積もる積読の上に筆あり)さま、コメントありがとうございます。
オープニングは「本編から未来の出来事」なので、核心には触れていませんね。
アレクが別れを切り出した理由も、ユーキがそれを受け入れた理由もボカしています。
ただ、文面から「アレクはユーキを嫌いではない」「ユーキはアレクの気持ちを汲んだ」という事だけ分かって貰えればと思って書きました。
そして「アレクは嘘を吐くのがヘタクソ」で「ユーキはそれを察して受け入れる」という流れですね。
ただ、【旧版】のこの流れは「謎ばかりが残る」上に「地味」なんですよねぇ。
一応、そこを改善しようとしたのが【改稿版】になります。