第8話:とっととやっちゃえ、もうひとりの悪魔の俺が囁いた。

日中、俺が仕事してる間中、俺にまとわりついていた寧々ちゃんは、

まとわり疲れたのか 夜になってから人間の姿のまま寝てしまった。


寝冷めしちゃいけないと思って俺は掛け布団をかけてやった。

寝てる時だけはエッチ、エッチ言わないからホッとする。


「それにしてもよく寝てるよ」

「寝てる時までエロいよな・・・クチビルなんか見てると、めっちゃ

そそられるわ・・・キスしてやろうかな」


寧々ちゃんが白蛇に戻ることは俺にとってもう苦手じゃなくなったけど、

それでも人間の姿でいてくれたほうがいい。


白蛇は神秘的だけどビジュアル的には女性の時の方が絶対見栄えいいだろ?

でも先入観ってあるじゃん・・・気にしないようにしても寧々ちゃんは

白蛇なんだって心のどこかで思ってる・・・なるべくは考えないようにするけど。


最近、寧々ちゃんはクチを開けば「エッチしたいって」言葉しか言わなく

なってきてるよな。

このまま放置しておいたら、まじで凶暴になりかねないし、

もしかしたら他の男を漁りにどこかを徘徊しに出て行くかもしれない・・・

って思うと俺はめっちゃ危機感を感じていた。


まあ別に寧々ちゃんがなにをしようと俺には関係ないし、そこまで

干渉する理由も束縛する権利もないし・・・。

でもそれを思うとジェラシーがふつふつと湧いてくるんだな。

これってなんなんだ・・・寧々ちゃんのことが、そんなに気になるってことは、

俺は寧々ちゃんのことが好きになってるのか?


それはまあ、置いといたとしても、なんとかしてやらないと、まじで凶暴に

なるし、他の男のところにいっちゃう・・・それはまじ最悪。

ましてや寧々ちゃんを抱いたその男が棚ぼたで出世でもしてみろ。

許せんだろ。


俺って男がいながら、なにやってんだよってことになるだろ?

もはや、カッコつけて愛がどうのとか言ってる場合じゃないよな、俺。


そう思うと俺は矢も楯もたまらない気持ちになったわけ。

白蛇なんてこのさい関係ないから。

出世するって言うなら、ならそれはそれで受け入れよう・・・。


寧々ちゃんが俺に甘えてきてるうちに、とっととやっちゃえ。

もうひとりの悪魔の俺が囁いた。

寧々ちゃんとエッチしてしまうことに、なんの制約も支障もないだろ。


とは言え、いざ寧々ちゃんと、となると多少なりとも緊張はする。

しかもやってる最中に白蛇にもどっちゃうってのはちょっと困るし・・

でも寧々ちゃんは「もどらないよう努力するって言ってたし・・・」


ってそんな愚にもつかないことを考えながら俺は寧々ちゃんを見た。


寧々ちゃんはグースカピースカ寝息をたててよく寝ている。

俺はそこに寝てる寧々ちゃんの顔を、しげしげ見てたら、だんだんムラムラ

してきた。

改めてしっかり見るとなんてエロいんだ・・・。

俺だって、ずいぶんセックスしてないし・・・。


「・・・・・もうやっちゃおう・・・」


つづく。


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