第5話:ナナちゃんって誰?。
「そんなことより・・・ねえ、エッチしようよ・・・潤い欲しくない?」
「束の間の快楽欲しいって思わない?」
「エクスタシー分け合おうよ」
「仕事が優先・・・そう言うことは時間ができてから・・・」
「時間ができたら、ご飯食べてるか、うんこしてるか寝てるじゃん」
「今は私、女だから大丈夫だよ・・・好きなだけ抱けるよ」
「つうか、いくら見かけが女でも中身は白蛇には違いないだろ?」
「蛇となんか・・・白蛇となんかエッチできるわけないだろ」
「エッチなんかしてる最中に気持ちよくなって白蛇に戻ったらどうすんだよ」
「そうだね・・・イッ君がテクニシャンで私がエクスタシーに震えたらあまりの
快感に我を忘れちゃうかも・・・」
「でもイっちゃっても、戻らないよう努力するから・・・」
「ダメダメ・・・」
「あのさ、俺だって男だから、寧々ちゃんが人間のおネエちゃんでこれだけ
誘惑されたら、そりゃ黙って指加えて見てないと思うけど・・・」
「蛇とは・・・あ、白蛇とはその気にならないの」
「いくら人間に化けてたってエッチやってる最中に派ちゅ類抱いてるって想像
しちゃうだろ?」
「だいいち・・・蛇ってアソコどこにあんだよ?」
「アソコって穴のこと?」
「そうだよ・・・見た目分かんないだろ?」
「何言ってるのよ・・・女の私を抱けば分かるでしょ・・・どこにアソコが
あるかくらい・・・」
「なんで蛇想像するのよ・・・それに蛇じゃなくて白蛇」
「ねえ、もうそんなことどうだっていいでしょ?」
「私が女のままエッチできればいいんでしょ?・・・元にもどらないように
するから、ね?」
「ああ〜背中をなでるなって・・・」
「もう・・・耳元に息吹きかけるなって・・・やめろって」
「ず〜っとエッチ、エッチって言ってるじゃないかよ、しつこい!!」
「私って魅力ない?」
「そんなことないと思うけど・・・」
「理性失うほどいい女だと思うよ、寧々ちゃんは」
「ほんと?」
「けど、俺は理性まだ失ってはないからな」
「失っちゃいなさいよ・・・早めに」
「だから白蛇で人間の女に化けて、でもって仙人の術とか使えるなんて・・・
それってもう妖怪じゃん」
「妖怪って・・・そんなふうに思ってるの、私のこと」
「まあ、妖怪ってのは言いすぎかもしれないけど・・・魑魅魍魎、もののけ、
ユーマ・・・いろいろ表現はあるけどな・・・そんなもんだろ?」
「そんなもんって、何者かも特定されないんだ」
「ひどいよね・・・イッ君についてくるんじゃなかった」
「そうだろ?、俺なんかといたって、つまらないぞ・・・だから
「やだ・・・帰らないって言ってるでしょ」
「あんなつまんないところに帰ってなにするの?」
「あの木の格子の中でばばあになるまで参拝者のご機嫌とってろって言うの?」
「一度出てきちゃったんだから、もうご神体でもなんでもないからね、私」
「ってなるとやっぱり妖怪だな・・・」
「妖怪じゃないってば・・・もうエッチさせてあげないよ?」
「上等だわ・・・願っても無いね、なきゃせいせいする」
「もうさ・・・俺にまとわりついてばかりいるから、俺だってどうしても
心にもないこと言っちゃうんだよ」
「つうかさ、今日は、ナナちゃんのせいでぜんぜん仕事になんないよ・・・」
「ナナちゃん?・・・ナナちゃんって誰?」
「寧々ちゃんじゃなくてナナちゃんって?ノノちゃんでもなくてニニちゃんでも
なくてナナちゃんって?・・・だれ?それ」
「あ、間違えた?」
つづく。
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