第3話 百合の入学式

「もうやだよ………おうち帰りたいよ。」

「………どんまい、楓。二度と離れることは出来ないね。」

「嫌だあぁああああああああああああああぁぁぁ!!!!!」

「ここまで嫌われたのは心外だなぁ。」




本当に嫌です。私はこれから3年間この百合マンと一緒に居なきゃ行けないのか。なんて仕打ちだ。神様よ。あっつあつのあんまん食わせるぞ、こらぁ!!





クラス、にゅーじょー。


「さて、それじゃぁ、先生から自己紹介を始めようとするかな。先生の名前は…………」




はい、カット。覚える必要がないね。先生の名前なんぞ、先生で事足りるわ。




あ、桜の番か。最初だもんね。

「どうもー、隣のヤツの次でおねがいしまーす!!」


は??

「はいはーい。りょうかーい!!」


おい、先生も乗るな!!ハードルが上がるだろうが!!

ってか、きっつぅ。中年の癖してきっも。声が。別にいいと思うけど。

私がすぎじゃないってだけで。



あ、私の番だ………やだなぁ。自己紹介って嫌い。



「よろしくお願いします。風見 楓です。好きなことは特にないです。嫌いなことも特にないです。要するに平凡です。隣のしつこいやつが幼馴染です。一生懸命可愛がってあげてください。見ての通り、美少女ですし。」


「うんうん、よろしくねー。はいという訳で、男子待望の美少女さん、おねがいしまーす!!」


「はいはーい!!

隣の楓から説明にあずかりました、秋風 桜でーす!!

好きなことは「朝、楓のおっぱいを揉むこと」でーす!!

嫌いなことは『主に男子』でーす!!

てめぇら、百合の邪魔したら、殺す。

ってことで、巨乳な楓ともどもよろしくお願いしま〜す!!

あ、これはキャラだから気にしないでねー。」



と、よくもまぁ、こんな長文が言えたもので………。ってか、私を犠牲にすんな。男子の視線が私(主に胸)に行ってんだよ。どうしてくれんだ。

「ねぇ、視線来てる??ねぇ、来てるww??」

こいつは、ほんとにっ………


「うん、来てるわね。だから、ガードしてくれない??そこのぺっっったんこなまな板で。」

「ま、まな板??ど、どこにあるのかなぁ??」

はい、キレた〜。沸点ひっく!!驚き!!

「そこにあるでしょ??」

ちゃーんと胸を指さしてね。桜の。ぺったんこなまな板。


「か、楓はぁ、い、家で………仕返しするから覚えておけよ??(イケボ)」


うっひゃぁあ!?………はい♡

ってぇ!!堕ちそうじゃん!!落ちてるけど!?








お家にて。


「あー、おっぱいもみたーい。」

「しばくよ。」

「ねぇ、さっき仕返しするって言ったから、いいよね??揉んでも。」

「ちょ、ちょっと、まって、まってって。」


ちょ、これはシャレにならん。まってよ。止まって。その手をわきわきさせないで。オヤジだよ。変態だよ。訴えるよ。現行犯で捕まえるぞ。



「え??やだけど。」

「さ、さらっと拒否しないでよ。ちゃんと考えてよ………もう。」

「ってことだからファーストパイタッチ、いっただっきまーす!!」

「ん、あっああああああああ!!!」



この後、めちゃくちゃ百合した。楽しかった。絶対に言わないけど。




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天才美少女と幼馴染との百合物語 Diction @Diction

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