第2話
それから俺は毎日のように彼女の店へと通った。
しかし彼女は他のキャストとは違い、客席には降りてこず、接客も一切しない。
彼女と俺の距離はステージから客席と全く変わらなかったが、俺は1ヶ月間ひたすら彼女にボトルを贈り続けた。
日雇いのバイトを増やし、高校時代から貯め込んでいた貯金を全部使い果たし、挙句親に嘘までついて金をくめんした。
一瞬でも彼女の瞳に映りたい、
一瞬でも彼女の人生に関わりたい、
そんな俺の想いが通じたのか、俺と彼女は付き合うことになった。
このことに関してはもはやラッキーとしか言いようがない。
彼女がどうして俺を選んだのか、彼女が俺を本当に好きでいてくれているのか、俺には未だに分からない。
しかしそれでも俺は嬉しかった。
すぐに別れを告げられたとしても後悔しない為に俺は精一杯彼女に愛を注いでいる。
が、、、
そんなある日事件は起きた。
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