第4話

「今日買ってきた冷凍のピザ、チンしようか」



淡い、オレンジ色の明かりに照らされた姉は、昼間私と出掛けた時に着ていた服とは違う服を着ていた。


「……でもレンジ使ったらお父さん起きちゃうかも…」



俯いた私に、姉は「起きないよ、大丈夫」と断言すると、心配する私を他所に、テキパキと荒れたリビングを片付けながら温めたピザや、お惣菜などを並べる。



「ほら、せっかく買ってきたんだし一緒に食べよう?ジュースも飲むでしょ?」




そう言っていつもの様に私に微笑む姉に、私はすっかり安心し、「飲む!私が持ってくるよ!」と冷蔵庫から2リットルのペットボトルを取り出した。



「はい、お姉ちゃん」



「ありがとう」



ジュースの入ったグラスを姉へと手渡し、二人で向かい合って座り、マナーなど気にすることなく自由に食べ始めた。



「美味しいね!でもCMみたいにチーズが上手くのびないな…」



「CMのピザは、ピザ屋さんのピザだからあんなにのびるんだよ。今度はピザ屋さんで注文してみようか?」



「うん!スーパーのピザもこんなに美味しいんだもん、ピザ屋さんのピザだったらもっともぉ〜と!美味しいよね!」



「うん、美味しいと思うよ。その時は大っきいのにしようか」




「良いの?やったー!」



そうして食事を楽しんだ私達は、後片付けを終えると、二人でひっそりと2階の部屋へと戻り、二人で同じ布団へと入った。

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