第20話
黒髪の少年が花を引きちぎるのを、少年は無表情で見つめ、特に言い返すこともしなかった。
「はっ、獣とのコラボの分際で、俺に指図してんじゃねーよ」
言葉も無く立ち尽くす少年に、黒髪の少年は勝ち誇ったような顔でそう吐き捨てると、早足で来た道を戻って行った。
「…………」
そうして森の中にポツンと一人になった少年は、引きちぎられた花を見つめ、「守れなくてごめん」と呟く。
「君にあげた花……」
少年は、しばらく花の咲いていた地面を見つめ、立ち尽くしていたが、すぐにハッと何かを思い出したかのようにある方向へと走り出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます