第3話

結局、洞窟に入った全員が黒髪の少年の後へと続き、ペタペタという足音を立てて歩いていた。



黙々と進んできた洞窟の中は、迷路のように複数の壁があり、道が分かれていた。



灰色の石で出来た壁や地面は、あまりにも淡白で、本当に前へと進めているのかは誰にも分からなかった。



どれだけ歩いても、変わることの無い景色に、子供達は次第に目が回り、精神的にも衰弱していった。



「お姉ちゃん…」



「どうしたの?」



「私達、死んじゃうの?」



「……………」



重苦しい沈黙の中、後方を歩く姉妹の妹の方が不安そうな声を出した。



誰もが不安と恐怖で震え、しかし自分達ではどうしようも出来ない状況になんとか耐え、足を前に進めることしか出来ない。



「ねぇ…お姉ちゃん…」



今にも泣き出しそうな妹に、姉は恐怖をゴクリと喉の奥へと飲み込み、「大丈夫、大丈夫だから」と無理矢理笑顔を作ってみせる。



妹はわずか5歳ほどで、姉は10〜11歳ほどだった。



最年長の13歳の黒髪の少年以外は、ほどんどが姉と同い年くらいの年齢のようだった。

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