第48話
「〜〜〜!?ジルっ!!」
オリヴィエは言葉にならない声を吐き出し、血まみれの親友を一度強く強く抱きしめた。
「ジル…すまない、ありがとう…」
そうしてオリヴィエはジルをゆっくりと床へ寝かせると、額にそっと口付け、数秒名残惜しそうにジルの頬を撫でてから足早に地下へと向かって行った。
オリヴィエがジルから離れ、地下の階段を降り始めた時、ジルは重い瞼を必死に開き、眼球を懸命に動かして階段を降りていくオリヴィエの後ろ姿を見送った。
「ありがとう………」
教会の外から響く怒号がしだいに大きくなっていく中、シンと静まりかえった教会内に、ジルの最後の声が響いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます