第7話
その後、セリーヌから聞いた話はオリヴィエの想像を絶するものだった。
「それは本当かい?セリーヌ」
「はい…間違いありません、妹の私が兄の姿を見間違うはずがありませんもの」
セリーヌはオリヴィエと向かい合う形で座り、ところどころしゃくり上げながらオリヴィエに事情を話して聞かせていた。
一通り聞き終わったオリヴィエは、戸惑いのあまり口を手で覆い、しばらく沈黙した。
その間セリーヌは「ほんとうなんです…兄さんは…」と嗚咽を漏らしながらハンカチで必死に涙を拭っていた。
そんな時、オリヴィエの家の呼び鈴が鳴った。
「?こんな時間に誰だ?」
オリヴィエは突然の来客に立ち上がりながらセリーヌに「待っていて」とその場に座らせたまま、一旦玄関へと向かった。
そして扉を開けると、そこにはオリヴィエの親友のジルが立っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます