第3話
【……くだらない】
(私を照らす月など何処にも無い)
少年が姿を消すと、森は再び暗い闇へと包まれ、森は月明かりすらも遮断する。
野獣は激しい雨に打たれながら自分を閉じ込める為に作られた暗い森を一度見上げ、数歩前へと進んでから、
恐る恐る木の下に横たわる娘へと引き返し、長い爪で傷付けてしまわないよう、そっと持ち上げ、そのまま担いで城へと連れ帰った。
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