第2話 凍てつく封印

 天の怒りが矛先を向けるようにゴロゴロと鳴り響く雷、すべてを呑むようなほど荒れる波、降り注ぐ雨。ここはとある孤島の古城であった。

その中には銀髪の少年がガラスのない窓から空を眺めていた。

そこに"謎の女"が向かって歩いてきた。


「あら...だめよ?期待しちゃ...♡」


甘い声色で喋る女は、鎧を纏っていて、褐色肌である。

謎の空気が流れる中、銀髪の少年が喋りだす。


「やだなぁ..."マリー姉さん"。期待なんかしていませんよ...最も、"兄さんに逢える"だなんて期待は誰も...笑」


静かな圧を笑顔で向ける少年。

次の瞬間、


パキパキパキッ!


女の喉元に届きそうな大きな氷の棘がいきなり生えてきた。


「なんのつもり...ライト!」


女がそう言うと空気が一気に変わった。銀髪の少年は微笑んでこう言った。


「ごめんねマリー姉さん...最近過度にいらつくと無意識に...」


「にしては、随分制御が効いてること...♡」


マリーに核心を突かれたかのように少年の表情が強張る。

ーーーーーーーーーーーーーーー

一方バーンはと言うと...


「げっはっは!笑おらぁ!持ちモン置いてけぇ!」


大男に絡まれていた。


〜続く〜

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る