Ice close✕Diablos (アイスクローズ✕ディアボロス)

田村ひさし

第1話 解放の灯火

とある春の朝。今日はバーンが特に元気だ。なぜなら...


「おーーい!マリア〜!今日は俺の"授与式"だぞぉ!?早くー!」


「ま、待ってバーンそんな急がないで!…」


「かっはっは!笑やっぱ胸が大きいとすぐ疲れるのな、笑」


「こっら...バーン??…あなたもう16なのよね...」


「げ、」


「バーン!!!!!!!…」


覇気が出ているかのようにマリアは怒号する。

そんな中、ようやく教会へたどり着いた。


「…ほぉ、こりゃぁワシも見たことがない。」


「司祭のじっちゃんが見たことない力!?…」


「おぉ...そうだ、バーン。」


「司祭様、それは一体?…」


教会の女神像が立つ噴水の水面には、解放の灯火[ネクストマグマ]と書いてあった。

バーンの表情が顔の至る所を光らすかのような満面の笑みになる。


「…めっちゃすごそー!!!早く行きてぇ!"冒険"!!!」


こうして時は夜になり…


「本当にこんな暗い夜から冒険へ行くの?」


マリアがバーンに問う。


「俺寝坊するだろ、そしたら出るのが昼になってロクに進めずに冒険の一日が終わっちまう。だから...行くんだ〜!!」


「…。わかったわ、行ってらっしゃい、笑」


そう言うマリアの表情には涙のようなものが浮かんでいた。


〜続く〜

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