第14話
「くぅ〜〜!」
黒百合のジャケットと、ふわふわと浮き上がる気持ちも一緒に抱きしめていると、爽やかな風が吹き、脳内に一瞬、白川の煌めいた笑顔が浮かんだ。
その瞬間、何故か背筋をヒヤッと嫌な寒気を感じる。
(なんだろ…いまの…)
仮眠室の中で思わず固まったまま動かないでいると、外から後輩社員の声が聞こえてきた。
「かすみさぁ〜ん、体調大丈夫ですか?」
「あ、もう大丈夫!今行くから!」
かすみは仮眠室のハンガーに黒百合のジャケットを丁寧にかけると、最後にそっと寄り添い、一呼吸置いて離れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます