エピソード1 有勝(ありがち)サブエピソードA

 白蛇雪華の心旅はくじゃせっかのこころたび母親ははJKじょしこうせいかんのありがちなハラスメント~


―― 雪華せっかがお婆ちゃんに憑依ひょういし、祖母の視点から雪華が、とある邸宅おうちのリビングの椅子いすに腰かけ、今にも眠りそうになりながら、母と娘の状況を見つめている。


この家庭おうちには厳しいルールがある。アナログゲーム以外のゲームは基本NG、動画配信サイトは基本NG、アニメやドラマ民放番組みんぽうは基本NG(知識と教養が身につく番組のみOK)、基本テレビは国営放送番組じゅしんりょうがかかるやつるという、時代いま逆行ぎゃっこうしたルールである。


娘:「出かけてくる。」

母:「どこに?誰と?」

娘:「誰だっていいじゃん、友だち。」

母:「友達って、女の子?男の子?」

娘:「どっちだっていいじゃん!うざっ!」

母:「親に向かって、なんてこと言うの?男の子だったら、2人きりで遊んではダメよ!」


――娘は外へ飛び出してでていった。

ここで、それがしこと天の声てんのこえが気になったポイントがある。そのこたええを、お婆ちゃんに憑依ひょういして観察してみている雪華せっかおしえてくれるかな?


―― お婆ちゃんに憑依ひょういした雪華せっか周囲まわり出来事できごと冷静れいせい観察してみていた。


雪華の心の声:「たしかにうざい!ハッキリ言ってやらないと、それこそ状況が悪化します。何とかしましょう。」


お婆ちゃん(雪華):「あの~、ママさん?ちょっと良いかねぇ?」


母:「どうかしました?おばあちゃん。」


お婆ちゃん(雪華):「ママさんは、あの子を信じてないのかい?」


――母親がハッとする。


母:「えっ?なんでですか?」


お婆ちゃん(雪華):「ママさん、今の時代きょうび、男の子とか女の子というのは、あまり気にし過ぎない方が良い時代なんじゃないのかい?なんちゃらハラスメントって言うんじゃないのかい?お友達の性別は関係なかろう?」


母:「ハラスメント?私が?どこがです?性別は関係ありますよ!もしも何かあったら、どうするんですか?親として当たり前のことを言っただけです!」


お婆ちゃん(雪華):「何かあったら?って何だい?何があるんだい?」


母:「何って、アレですよアレ!まだ子供なのに、その・・・破廉恥はれんちな事をしたりしたら、どうするんです?」


お婆ちゃん(雪華):「破廉恥はれんちな事?そんなのすると決めつけたらいけないよ!もっと我が子を信じなさい!」


母:「信じるって、どう信じれば良いんです?もしものことがあって、子供でもできたら、それこそどうするんです?」


お婆ちゃん(雪華):「ママさん、あんたは子供がどうやってできるのか、そうしたらできないのか、あの子に教えたことはあるかい?そっちの方が大事な事じゃないのかい?あとは、あの子本人を信じてやれば良いじゃないのかねぇ?子供というのは、ダメだダメだと言えば言うほど、反発するものだよ。ママさんも昔はそうだったろ?」


母:「え?私は・・・、子供の頃むかしのことなんて覚えていません!」


お婆ちゃん(雪華):「やだねぇ、大人になると、子供の頃の心を忘れる人は多いものだけど、どんな大人にだって、子供だった頃があるだろうよ。よ~く、思い出してみなさいな。」


母:「そんなの・・・思い出せません!」


お婆ちゃん(雪華):「そうかね、脅かすようで悪いけど、あんまり根掘ねほ葉掘はほり聞いたり、あたまごなしに男の子と2人では遊ばせないと言って、あの子の考え方を否定したら、あの子は益々ますます、ママさんから逃げ出したくなって、どんどん隠れてコソコソしてしまうと思うのだが?」


母:「・・・。」


――母親はふと父親と出会った頃むかしを思い出して顔を赤らめた。


お婆ちゃん(雪華):「少しは思い出したかね?ママさんが、あの子に口うるさく言うのは、自分らがさずかりこんだったからじゃないのかい?」


母:「確かに・・・。」


お婆ちゃん(雪華):「あの子はママさんが思うよりも、ずっとしっかりしているよ!」


母:「それでも心配なんです。」


お婆ちゃん(雪華):「ならば逆に、『お友達と遊ぶならおうちで遊んだら?男女問わず大歓迎ウエルカムだよ!』と言ってみるのはどうだい?家族公認で気軽にじゆうにおうちに来られる間柄あいだがらになっていれば、ママさんも安心なんじゃないかい?」


母:「なるほど、確かに!」


――それじゃあ、雪華せっかめてもらおうか。


雪華:「先ず、家庭おうちのルールがすでにモラハラ疑惑ぎわくです。そして男の子か女の子かにこだわることは、ジェンハラ疑惑です。次に、異性と2人で会うと破廉恥はれんちな事をするかもと想像イメージするのは、セクハラ疑惑です。更に、母親からの否定や疑惑はモラハラ疑惑です。

 ときとして、子供の心のくしてしまいます。そうなると子供はさらなる居場所いばしょを求めて彷徨さまよううことが往々おうおうとしてあるのです。もっと我が子を信じてみると明るい未来あしたが待っているかもしれません。」


――なるほどなるほど、流石さすがだね!雪華せっか!よく観察してみていたね!

 お母さんと娘ちゃんの関係が、この先、今よりも良くなっていきますように!それがしもおいのりしちゃうよ!


それじゃ、また会う日まで、アデュー!


(エピソード1は更につづく サブエピソードA完 ナレーションは天の声でした!)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

隔日 12:00 予定は変更される可能性があります

四智円明に月輝る たこやきこうた @takoyaki-cottasan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ