第12話 交わる真実味
「僕がちょうど小学一年生の入学式が終わっていつもお仕事が忙しいお父さんが休みを取ってくれてね、それで僕とお父さんとお母さんの三人で旅行に行っていたの。キャンプをしたりね楽しいことを沢山していたの、でも帰り道に事故にあったの。山道を走っていて左のカーブを抜けた先にトラックが止まっていてね。それを避けようとお父さんがハンドルを切ったんだけど間に合わなくてトラックとぶつかって僕達の車が弾き出されてガードレールを突き破ってそのまま崖に落ちたの。そこから目が覚めると僕は病院に居て、お医者さんからお父さんとお母さんが亡くなったことを知らされたの。僕を面倒みる人がいないから施設に入らされたの。そこから僕は両親を二人を失ったから皆から"失斗"って呼ばれるようになったの。いじめられても最初は頑張ってたの僕のそばに居てくれる人が居たからでもその人もね事故で亡くなって、僕のそばに居た人は皆消えてく。僕は失う人だから僕は"失斗"って名乗るようにしているの。僕の存在が間違っているんだって周囲が言っているの。」その子から涙が落ちていた。"失斗"の話を聞いて少しずつ欠けていた何かが埋まっていくような感覚がした。「でもこおしてお父さんにまた逢えた。だからもう"失斗"って名乗らなくても良いのかな?」更にその子は震えながら言葉を紡ぐので私は耐えきれなくなり
自然と体が動きその子を抱き締めて「辛かったね。もうこれ以上のことは話さなくて良い!もう苦しまなくて良いんだよ。私はここに居る。脈を打っている。今"しんと"を抱き締めてる。だから"失斗"なんて名乗るな。私とユイナが君に名付けた名前は人を信じれて強く生きる"信斗"って名付けたの!」と言うと"信斗"は私を強く抱き締めながら「僕ずっと頑張ったんだよ。独りでも皆からずっといじめられてても。でも独りじゃ何も出来なくて。お父さんやお母さんが居ない世界は退屈で……」と泣きながら信斗が言うのだった。私は何て無力なのだろうただ私はこの我が子を抱き締めることしか出来ないでなので私は信斗に向かって「ごめんな。こんな頼りない親父で」と言うと信斗は私を強く抱きしめてくれるのだった。
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