第2話生徒会長から呼び出し

「ふぁー」


「眠そうだね」


「うん ちょっとね」


主人公山城 雄也と話しながらちらりと横目で見る。

雄也の容姿は黒目黒髪の誠実そうな好青年だ。

何故俺はアイキャッチの世界に転生したのか少し考えている雄也と愛菜は小さい頃からいつも一緒でそれこそ5歳の頃に結婚の約束している程だ。

けど幼馴染系ヒロインは皆んな負けヒロインなのだ。

それは愛菜も例外に漏れず最終的に雄也と結ばれないようにシナリオが出来ているそのようなことから私が転生した使命は愛菜と雄也くっつけて勝ちヒロインにすることだと考えてる。

よし考えは纏まった。


「愛菜 今日から文化祭の準備らしいぜ」


「へえーそうなんだ」


「雄也は文化祭でなんかしてみたいことないの?」


「お化け屋敷と出店してみたいかな今のところは」


「確かに面白そうだよね一年の時は劇したし」


「それでさ愛菜 話変わるだけど少し早いんだけどまだ約束してないなら文化祭一緒に回らない?」


雄也は少しもじもじしながら聞いてきた。


「誰とも今のところ約束してないからいいよ」


俺は特に何もないので即答する。

適当に話していると雄也の視線が前を向いていたので俺も同じ方向を確認する。


「あれ会長じゃね?」


雄也の視線の先にはモデルのような高身長に腰辺りまで伸びている黒曜石のように綺麗な黒髪に鋭い目つきの絶世の美少女がいた。


「愛菜ちょっと行こう」


雄也は会長の方に走って行く。


「ちょっと待ってよー!」


俺も急いで追いかける。


「会長!おはようございます!」


雄也の前を歩いていた会長の横に並び挨拶をする。

一瞬驚いた顔をしたものの


「あら 雄也くんおはよう」


会長は柔らかく微笑みながら挨拶を返す。

会長事、蔵元 栞は容姿端麗、文武両道の才女にして学校の生徒会長も務める完璧超人であるが目つきが少し悪くクールな性格ゆえ他人には冷たい人という印象を付けられているが雄也の前では常にニコニコしている可愛いギャップがある。


「はぁはぁ 会長おはようございます」


少しして追いついた俺は息を整えながら挨拶すると会長は一瞬目を見開き驚いた顔をするもすぐに表情を戻す。



「あら小鳥遊さんもいたのね」


それと基本雄也以外を下の名前で呼ばない。


「時間ないしそろそろ行きましょう」


「「はい」」


雄也と会長が横並びになり俺が後ろから追いかけるというなんか負けた気持ちになる並び準で3人で学校に向かう。


学校に着き、2年と3年なので靴箱の前で会長と別れる際に雄也ではなく俺の事を呼び止める。


「小鳥遊さん 昼休みに生徒会室来てくれる?」


と雄也に対するニコニコって感じじゃなくて他人と接するような冷たい表情で聞いてくる。


「はい!大丈夫です」


俺は面倒事になると分かりつつも会長の表情が課長と重なったため、姿勢をピンとした状態で返事をする。


「ふふふ 貴方面白いのね昼休み待ってるわ」


会長は俺の態度が面白かったのか上品な笑い3年の靴箱の方に向かう。

俺も雄也とともに教室に向かいながら会長の用事が面倒事ではありませんように祈るのであった。











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