転生先は恋愛ゲーの中で

池田 春

第1話転生

「おい!こら小山話聞いてるのか!」


と課長のデスクの前で直立させられながらかれこれ1時間以上は公開処刑のように皆んなが見てる前で説教を受けている。


「はい!課長聞いていました」


ここ最近は、毎日のように説教されているが謝罪をしながらやり過ごすしかない。

昔から周りの子達と比べたら落ち着きがなく頭も良くないから診断を貰ってないがADHD気質はあったがプライドがあり俺は普通なんだと言い聞かせながら生活していたがいざ社会人になると資料を頻繁に無くしたり資料作成の脱字が多かったり等のミスが多発した。

一年目まで優しかった課長も5年目になった今もミスを連発する俺に失望している。


「はあーもういいよ今日は帰れ」


「はい」


自分のデスクに戻り通勤用のカバンを持つ。


「お疲れ様です!」


繁忙期で皆んなが残業している中、俺はできる仕事がないから定時で帰る。

今日のことを忘れるためにコンビニでスト⚫️ング⚫️ロを3缶とのり⚫️当を買い帰路に着く。


ガチャ

家の扉を開けてスーツをすぐに脱ぎその辺のソファーに放り投げ弁当と酒をすぐに胃の中に流し込む。


「あー気持ち悪い」


いつもなら3缶程じゃ酔わないのに今日はすぐに酔いががきた。

ベットに向かおうとするも足元が覚束無い。

ふらふらになりながらベットの方向に進んでいたが後少しという所で足を挫いて前屈みに倒れる。


〔あ、これ痛いやつや〕


この心情とともに強い衝撃がきて目の前がブラックアウトした。





「ふぁー」


欠伸とともに目を擦りながらアナログ時計を確認するとAM7:00と表示されていた。


「やば!」


と焦りながら飛び起きるも自分の家ではないことに驚き固まる。

ピンクを基調と壁紙のザッ女の子の部屋という感じの部屋だ。


「ここ何処?」


誘拐でもされたか?と考えるが27歳のおっさんを誘拐する趣味の男の人はいないだろうと冷静になる。

なんかヒントがないか部屋を見回していると写真立てが飾ってあり写真を手に取り確認する。


「こ、これは!」


写真は5人の全く違うタイプの美少女がピースしてる写真だ。

何より、この5人の美少女は見覚えがある。

俺が高校の時にめっちゃハマってた恋愛ゲーム

〔アイキャッチ〕に出てくるヒロインそのまんまだ。

何よりさっきから気になってることがある。

元々短髪だった髪が腰辺りまで伸びてるのだ。

俺は急いで部屋の壁に立て掛けてある鏡を覗きみると美少女がいた。


白い肌に銀色の綺麗な髪が腰辺りまで伸びていて瞳はアメジスト色で見るもの全てを魅了しているようだ。


「俺 アイキャッチの幼馴染ヒロインに転生してるじゃあああん!」


思わず頭を抱えたくなる。

俺が転生した小鳥遊 愛菜というキャラは主人公の幼馴染系ヒロインでとにかく主人公の世話を焼こうとするがポンコツ故に毎回空回りにする少し迷惑なヒロインだ。


トントン


「愛菜起きてるー?そろそろ雄也くん迎えに来るわよー」


「起きてるー」


時間をみるとそろそろ7時半だ。


「やば!」


女の子の準備の仕方はわからないが何故か頭の中に記憶が流れてきて顔を洗ったりアイロンを軽くかけたり等して制服に着替えて10分程の爆速で準備を済ませてキッチンに向かう。


「愛菜 朝ごはんは?」


「雄也が来るまで5分しかないからジャムパンだけ食べる」


朝食を軽く済ませて少しゆっくりしているとインターホンがなる。

カバンを持って玄関に行き扉を開けると黒髪黒目の青年が笑顔で立っていた


「愛菜 おはよう」


「おはよう」


「じゃあ学校行こうか」


こうして俺改め私の新しい人生が幕を開ける今度は普通の人目指して頑張る。












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