第3話ヒロイン大集合

教室に着くと140cmくらいの小柄な女の子が一目散に近づいてくる。


「愛菜ちゃんおはよう!ついでに雄也くんも」


彼女は名前は山口 桃で愛菜の親友だ。

ゲーム内ではヒロインではなく愛菜が雄也に好意を抱いてるのを知っているので頻繁に相談とかに乗ってくれる助っ人モブキャラみたい立ち位置のキャラだ。


「おはよう 桃ちゃん」


「ついでって何だよ後おはようもも相変わらず小さいな」


ゲーム内で恒例のように雄也は桃をさりげなく弄る。


「もー小さくないし!最近2mmくらい伸びて140.2cmになったんだから!」


「それ誤差の範囲じゃね?」


雄也が俺も心の中で思っていた事を口に出す。

その言葉が相当効いたようで


「誤差じゃないし!うわーん!雄也がいじめるよう!」


と泣き真似しながら俺に抱きついてくる。

美少女が抱きついて来たのに元男の俺は特に変な意識とかもせずに受け入れてしまった。


「よしよし」


俺は丁度すっぽり収まった桃の頭を撫でる。


「愛菜ちゃんいい匂い」


等と変な事を言っているが聞かなかったことにする。


隣の席の雄也を見るとすでに他の男子と話していたので俺は先生が来るまで桃と話しながら時間を潰した。


そうして先生が来て授業が始まったのだがここで緊急事態が発生した。


「うー全くわからないよ」


そう精神年齢27歳なのに全くわからないのだ特に数学は数式とか一切覚えていない。

俺が恨めしく愚痴ると雄也にも聞こえてたらしく俺の方に机をくっつけてくる。


「どこがわからんの?」


「ほぼ全部」


と堂々と答える。


「はあー愛菜は相変わらず勉強苦手何だな」


とため息を吐きながら優しくわからないところを教えてくれる。

その後を色々とわからない所を雄也に教わりながら4時間目まで迎え昼休み突入する。


「愛菜ちゃんお弁当食べよう!」


俺の元に元気よく桃が近づいてくるが申し訳ないが先約がある。


「ごめんね 桃ちゃん栞先輩に生徒会室に呼ばれてるから先に食べてて」


と俺が説明すると桃がびっくりした顔になる。


「え!?愛菜ちゃん生徒会長に呼び出されるって何か悪いことでもしたの?」


怪訝な顔しながら桃が聞いてくるが俺が聞きたいくらいだ何の要件か。


「いやしてないと思う何も思い当たることないから」


それに転生?一日目だから何かしていてもわかるはずがない。

桃と別れて俺は足早に生徒会室に向かう。

生徒会室のドアの前まで来てちょっと緊張するが深呼吸し覚悟を決めてドアをノックする。


「はーい いいわよー」


返事が来たのでドアを開ける。


「失礼します」


といい中に入ると、


「あら 小鳥遊さんよかった来てくれて」


「な!!」


と会長が歓迎してくれる。

俺はそれどころではなく驚愕することになるのだ会長の蔵元 栞以外に3人の女の子が生徒会室いたのだが、3人とも見たことあると思ったらアイキャッチのヒロインだったのだ。


「じゃあ現状について話し合いましょうか」


と蔵元 栞は不敵に笑ったのだった。









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