第7話 取り戻した記憶
「結局ガキはガキだな。雑魚のくせに突っかかってくんじゃねえよ」
大人は気を失ったじゅんくんを投げ捨て、どこかに行きました。
「じゅんくん!大丈夫!?じゅんくん!!」
るなちゃんはじゅんくんを起こそうとしますが、起きる気配はありません。るなちゃんは起こすことを諦め、安全に家に帰る方法を考えました。
途中でるなちゃんは気付きました。さっきの大人が、携帯を落としていました。チャンスだと思ったるなちゃんは、気付かれる前に急いで家までの方角を調べ、歩くことにしました。
「じゅんくん...私が運ぶしかないか...」
2人は順調に進み、何とか知ってる道までたどり着くことが出来ました。るなちゃんは両方の親にこの出来事を話し、ひとまずじゅんくんを起こすことにしました。
「じゅん!起きろー!はよおきろー!」
「...ん...」
「じゅんくん起きた!」
「...えっと...ここは、どこでしょうか...」
「「「...え?」」」
じゅんくんを起こすことには何とか成功しましたが、なぜか記憶が無いようです。きっと顔面を殴られた時の衝撃が脳に何らかの影響を与えてしまったのでしょう。
「今のは、過去の石川さんと、僕?」
今僕が見たものが何なのか確信は出来ないが、きっと過去の自分。僕が記憶を無くすきっかけの辺りなのだろう。
「おい、さっきから俺の話聞いとんのか?」
「...」
今僕の目の前にいるこいつ。こいつが僕の顔面を殴って記憶を無くさせたのだろう。あーあ。この程度だったなんて。さっきまで感じてた恐怖感と釣り合ってないだろ、これ。
「てか、僕とお前が色々あったのって7年前くらいだろ?いつまで引きずってんだよ気持ちわりいな」
「あ?お前そんな口の利き方して、また顔面殴って貰いたいんか?」
「ガキ殴ってストレス発散するやつに負けるわけねぇだろw」
「あ?お前舐めとんのか!?」
親が僕に空手とかを習わせたのって、過去にこういうのがあったからなのかなぁ。まあ、そのおかげで今こうやって大の大人を虐めれるんだけどな。
「お、おい!やめろよ!空手技なんか卑怯だろ!おい!離せよ!」
「負け犬がそんな口の利き方していいのかなぁ?」
「...っく、もう二度と変なことはしないので、離してください。」
「諦めが早くて助かるよ。あと、僕のスマホは?」
「スマホ?知らねぇよ」
スマホ普通に遊園地で無くしてた😇
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