4日後に別れるキミと4年後に結婚する話

紫咲 星

第1話

俺は榊下 叶斗 (さかきした かなと)雪ノ雨高校2年だ。


「おーい。叶斗ー」


そう言って走ってくる唯一の大親友 赤宮 陸太 (あかみや りくた)

俺は昔から怖がりな性格で人と話すのが苦手だった。

そんな中唯一優しく接してくれたのが陸太だった。


「それで、撃墜確定演出が出た時に相手が通信切ってさ~」

「はは…それはムカつくよな。」


雑談をしながら教室に向かう。

陸太とは2年生のクラス替えで別クラスになってしまった。


「じゃあ、また昼休みな~」

「おう、またな~」


そう言い俺は席に着く。


「おっはよー!榊下ー!!」


「おはよう…葉桜さん…今日も元気いっぱいですね…」


葉桜ひなの (はざくら ひなの)。ピンクの髪が小さく揺れる。

美人というよりかわいい系だ。

隣の席の子でいつも挨拶をしてくれる。


「ねぇ榊下あたし、今日滅茶苦茶上手に卵焼き焼けたんだぁ!」


「それはよかったね。ハハは」


「でね~これはあたし流なんだけど…卵焼きに砂糖を入れるの!!甘味があっておいしい卵焼きができるんだぁー!なに?食べたそうな顔してるねぇ~?いいよ。トクベツに昼休みに あ~ん してあげるね!」


実際に僕の顔はとても歪んでいた。なんでこんなことも知らないんだ!?この子は!


「あの~卵焼きに砂糖はけっこうみんな入れてると思いますけど…?」


「え!?ウソ~みんなやっるの~? あたし流とか言っちゃって恥ずかしっ!

ちょっと~榊下~誰にも言わないでよね~??」


「ハイハイ」


「じゃあ、これもあたし流だと思ってたことだけど~」


ガラッ。

「朝のホームルームを始めますよ~」


(いいタイミングに!グッチョブ!先生!)

また一日が始まるのだった。


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4日後に別れるキミと4年後に結婚する話 紫咲 星 @murasaki_amagi

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