Column4 「ロボット」の由来
今回は「ロボット」の名前の由来について取り上げようと思います。
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現代では、当たり前に使われている「ロボット」という言葉。
辞書などでは「❶精巧な機械装置によって人間のように手足を動かす人形。人造人間」や「❷コンピューター制御によって特定の作業・操作を自動的に行う装置」( ❶❷ともに『明鏡国語辞典 第三版』より引用)とあり、特に❷のほうは、様々な分野の製造過程で活躍していますよね。今では私たちの生活の中で使っているものや、食べ物などを作る際にも使われていて、人々の生活を支えています。
さて、その「ロボット」ですが、日本語では英語から入ってきていますが、本来の由来は意外にも英語ではありません。
チェコスロバキアの作家カレル・チャベックが『R.U.R』(=『ロボット・ユニバーサル・ロボット』)という戯曲の中で、チェコ語の「robota(ロボタ)」という「強制労働」を意味する言葉から命名されたと言われています。(『精選版日本国語大辞典』を参照)
この戯曲は1920年に発表され、初演は1921年に行われたそうです。つまり、「ロボット」という言葉が生まれ、使われるようになったのは、今からちょうど百年くらい前の話なんですね。ちなみに、『精選版日本国語大辞典』によると「チャペックの作品でのロボットは、機械人間ではなく、有機質の合成人間である」とあります。そのため、当初は「機械人間」(もしくは「人造人間」)という意味ではなかったのかもしれませんね。(というのは、私の想像でしかないのでテキトウに聞き流してくださいませ)
言葉の長い歴史からすると「ロボット」はまだ新しいほうの言葉なのだろうだと思いますが、人々の熱視線はより一層強くなっているように思います。
以上、「ロボット」の由来のお話でした。
<補足>
チャペックがどういう人物なのか気になった方のために、下記に補足として載せておきます。
カレル・チャペック……チェコの劇作家・小説家。科学技術と人間のエゴイズムとの結び付きによって生まれる人類の危機を風刺した作品で知られる。「ロボット」の語を初めて用いた戯曲「R・U・R」のほか、小説「山椒魚戦争」、童話「長い長いお医者さんの話」など。(『デジタル大辞泉』より引用)
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