第23話 「混沌と笑いの宇佐美家 ~ミロクとララの胸騒ぎ~」

夕食後


宇佐美家のリビングは、いつものように笑い声が響いていた。

ミロクはソファの真ん中に腰掛け、手元のお茶を静かに啜りながらも、何やら思い詰めた様子である。持ったまデザートのプリンを堪能しており、宇佐美瑠美はティーカップを片手にゆっくり構えています。


しかし、リビングの和やかな空気は、ミロクの一言で一変することになります。


「実は……わらわ、えなのじゃ。」


彼女の声が響いた瞬間、リビングは一瞬静まり返った。 ララは持っていたスプーンを「カラン」と落とし、瑠美はティーカップをテーブルに置いてこうとした矢先に、お茶を盛大に吹き出しそうになった。


「えっ、えって……あのえ?」

ララが身を乗り出し、信じられないという顔でミロクを凝視する。


ミロクはその問題に耐え切れず、胸元を両手で覆いながら赤い面をした


しかし、その反応がララの好奇心をさらに煽ったようだ。


「ねぇ、触らせて!」

ララは勢いそのままに言い放つ。


「何を言うのじゃ!無礼者!」

ミロクは悲鳴を上げ、のけぞりながら拒否するが、ララは全く引かない。


「だってさ、大きいならどんな感じでも知りたいじゃん!」

ララの目は真剣で、まるで冒険者が未知の秘宝を目にする前にかのような輝きを放っている。


「ララ、そこはちょっと慎みを持て。凡人がEを

軽々しく語るものではないわ。」


「凡人って言わないで!」

ララはテーブルに身を乗り出し、瑠美に食べられなかった。



一方、ミロクは耐えられない袋の緒が切れたように声を張り上げた。


瑠美は肩をすくめてティーカップを持ち直し、さらりと受け流した。 結局ララがぽつりと呟いた


その一言に瑠美が固まり、リビングにはまた笑い声が響き渡った。


翌日のリビング


翌朝、リビングには穏やかな空気が流れていた。

ミロクは窓辺に立って、ぼんやりと外の景色を眺めている。 そんな彼女の背中に、ララの元気な声が響いていた。


「ミロクちゃん、昨日はありがとうね!Eの世界を垣間見たよ!」


ミロクは一瞬振り返ったもの、何も言わず再び窓の外へ対立を戻した。 そして、ぼそりと呟く



その言葉にララが即座に反応する。



「いや、そなたの小さい胸が悪いわけではないのじゃ!その、別の話題で…… 」


ララは肩をすくめながら「まあいいけどさ」と軽く流れが、横で聞いていた瑠美がフォローを入れた

。意味よ。」


ララは不思議そうに首を傾げてから、少し考えて言った


ミロクはその言葉に考え込みながら口を開いた


「それを言うか!」

ララと瑠美が同時に声を上げ、ミロクに詰め寄った。 リビングの空気がおかしくなりつつ、ララは思いついたように叫ぶ


ミロクは悩んで、額に手を当てた。


夜のリビングの攻防


その夜、リビングで一人お茶を飲んでいたミロクの横に、そっと忍び寄る影があった。


「今だ!」


ララは目にも留まらない速さでミロクの胸に手を伸ばした。


「な、何をするのじゃ!」

ミロクは驚きの声を上げて飛び上がったが、ララは何も動かず、満面の笑みを落としたままで静かに胸に感じた肯定を楽しんでいる。


「これが……Eの世界……!」

ララは感動に震えた声を漏らし、ミロクは怒りながらもどこか諦めたような表情を浮かべた。


「もう、仕方ないの……お主はわらわの命の恩人じゃ。好きにするが良い。でも、痛くしないのじゃぞ?」


ミロクの寛大な言葉に、ララは目を輝かせながらそう言った。


「ミロクちゃんの胸、ホントにふわふわだね!」

ララはその瞳を輝かせ、さらに声を弾ませる。

「こんなに柔らかいなんて、やっぱりEカップは違うなぁ……!」


ミロクは思わず膝を叩き、顔を背けながら叫んだ。

「な、なぜそんなことを得意気に言うのじゃ!」


しかし、その反応がララの好奇心にさらに火をつける。


「でもさ、本当にすごいんだもん。触った感じ、ふんわりしつつもちゃんと弾力があって……!」

ララの無邪気な感想に、ミロクは思わず両手で頭を抱えた。


「もう良い!もう聞きとうない!」

ミロクは泣きそうな声を上げた。


瑠美の冷静な分析


そのやり取りを見ていた宇佐美瑠美は、リビングの隅で悠然とお茶を啜っていた。

「ふぅ……」と湯気の立つカップを置くと、ぽつりと一言。


「まぁ、確かにEカップともなれば、それくらいの反応があっても不思議じゃないわね。」


ミロクは振り向き、睨みつけるような目で瑠美を見た。

「瑠美殿まで何を言うのじゃ!この家には無礼者しかおらぬのか!わらわの尊厳を守る者はおらぬのか!」


瑠美は肩をすくめ、軽く笑った。

「だって本当のことでしょ。むしろ誇っていいんじゃない?」


「誇ってよいわけがなかろう!」

ミロクは怒りながらも、その言葉に返す術を見つけられず、さらに眉をひそめる。


ララはそのやり取りを見ながら、楽しげに声を上げた。

「瑠美お姉ちゃん、いいこと言うね!ミロクちゃんももっと素直になればいいのに!」


ミロクの締めの一言


混乱の中にいるミロクは、深いため息をついて立ち上がった。

「まったく、そなたらには敵わぬの……。これ以上話しても無駄じゃな。」


彼女は一度頭を振って気を取り直し、ララに向き直った。

「もう良いから、早く寝る支度をせい。そなた、朝も早いであろう?」


「はーい!」

ララは元気よく返事をしながら、ミロクに近づいた。そして、ふわっと柔らかな笑顔を浮かべ、そっとミロクの胸に顔を寄せた。


「ありがとう、ミロクちゃん……」

ララは小さな声で呟き、安心したように目を閉じた。


ミロクは一瞬驚いたものの、その無防備な姿を見て微笑みを浮かべる。

「まったく、手のかかる者よ……」


瑠美はその様子を見ながら、茶を一口飲み寝る準備を始めた。ミロクも、寝入ってしまったララをお姫様抱っこをしてララのベッドへと運んだ。


ララは、ミロクの乳房を触ったままだった。


「仕方ないの…今日だけ、特別じゃ。わらわの胸の中で眠らせてあげるかの。」


宇佐美家の静かな夜:騒動のひととき


夜の宇佐美家は静寂に包まれていた。リビングでの賑やかな笑い声もとうに収まり、家全体が安らぎの時間を迎えている。ソファの上では、ララが膝を抱え込むように丸くなり、穏やかな寝息を立てていた。その無邪気な姿は、昼間の騒々しさが嘘のように平和だった。


一方、その隣で座布団に座るミロクは、どこか落ち着かない様子でぼんやりと天井を見上げていた。考え事をしながら手元のお茶を啜る彼女の心に浮かんでいたのは、自身の立場やララとの関係性についての葛藤だった。


「樹奈姉様と仲直りしたいのぅ……」


そんな彼女の静かな時間は、突然の騒動によって断ち切られることとなる。


最初の痛みと驚き


「ママのお胸柔らかい……」


不意に聞こえてきた寝言に、ミロクは思わず耳を疑った。振り返った先で、ララは夢の中で微笑みを浮かべながら、突然ミロクの胸を掴んだのだ。


「ぐぬっ!そ、そなた……!」


予期せぬ痛みと驚きに、ミロクの顔は引きつり、思わず声を上げかけた。しかし、その瞬間、ララの無防備な寝顔が目に入る。


ララはどこか幸せそうな表情を浮かべて、眠ったままだった。その純粋な寝顔を前にして、ミロクは思わず言葉を飲み込む。


「ぐっ……寝ているとはいえ、なんという大胆な振る舞いじゃ……!」


押し付ける困惑


「何をしているのじゃ、ララよ……!」


心の中で叫びつつ、ミロクは自分の胸に目をやる。掴まれた手は意外なほど力強く、まるで全力で握りしめているかのようだった。


「寝ているとはいえ、ここまでの力を込めるとは……そなた、一体どんな夢を見ているのじゃ?」


ミロクの顔には困惑と怒りが入り混じり、呆れるような表情が浮かぶ。それでも、ララの寝顔がまるで天使のように穏やかで、無邪気さを帯びているため、怒りは徐々に薄れていった。


「ふぅ……まったく、手のかかる者よ」

「わらわ、女子であるそなたより大きな胸を持ったばかりに…」


「まあよい、この体はあのもののもの。だが、こんなに愛らしいララ殿なら許してくれるであろう。」



母性に目覚める?


ララの寝言は、なおも続いていた。


「ママ……」


その一言が、ミロクの心に静かに響いた。


「ママ……か」


ミロクはその言葉を反芻し、どこか不思議な気持ちに囚われた。自身が「母」と呼ばれる存在になるというのは考えたこともない未来だったが、その言葉にはどこか心をくすぐる温かさがあった。


「わらわが母……いや、そんなことを考える必要はないのじゃ」


そう自分に言い聞かせるものの、胸の奥に広がる不思議な感情は否定できなかった。


ミロクはララの頭にそっと手を伸ばし、優しく撫でる。ララの髪は柔らかく、まるで子猫の毛並みのようだった。その感触が、ミロクの心を少しだけ穏やかにしていく。


話せるように呟く


「ミロクママ……ママのおっぱい、温かくて柔らかくてほっとする♥️」


再び、ララの寝言が漏れた。その言葉を聞いた瞬間、ミロクの顔は一気に赤く染まる。


「そ、そなた……わらわをからかっているのか?」


もちろん、ララは夢の中で無意識に呟いているだけだ。それはわかっているものの、ミロクはつい話しかけてしまう。


「わらわはママではないのじゃ……親代わりなど、そんな簡単に務まるものでは……」


いつもは堂々としているミロクも、この状況にはさすがに動揺を隠せない。言葉を詰まらせながら、彼女は困惑し続けた。


最後の諦め


ララの手は、ミロクの胸を掴んだまま離れる気配がない。その強い力に、ミロクはため息をつき、苦笑するしかなかった。


「まったく、そなたは…甘えん坊じゃの…」

「悪い気はせんが…」


ミロクは肩をすくめ、諦めたように呟く。


「もう仕方ないの……そなたが安心して眠れるなら、この程度は許してやるのじゃ。ただし、次に同じことをしたら容赦はせぬぞ!」


そう呟くと、ミロクはそっと横になり、ララを起こさないように目を閉じた。


静寂の中で


ララの寝息とともに、リビングには再び静寂が戻る。


「ママ……ありがとう」


微かな寝言が聞こえ、ミロクはそっと目を開けた。


「ふむ……そなたは、本当に面倒な人じゃ」


優しくララの髪を撫でながら、ミロクはその無防備な寝顔を見つめる。怒る気持ちも忘れ、心の奥に湧き上がる穏やかな感情に身を委ねていく。


こうして、宇佐美家の夜は静かに幕を閉じた。


しかし、この一夜が彼女たちの絆をまた少しだけ深めたのは、言うまでもないだろう――。


母乳の謎


翌日、ララはミロクの膝に乗せて安心しきった表情で眠っていた。


「ママのお胸が萎んじゃった、もしかしておばあちゃんになったの?……」


「そなた……寝ているとはいえ、失礼が過ぎるのじゃ!」


ミロクは怒る気力も失せて覚悟する。 翌朝、ミロクは目が覚めると、自分のブラが濡れていることに気付いた。


「む……何事じゃ?」


彼女は不思議に思いながら指で液体を感じ、そっと舐める。


「甘い……!?これは……母乳?」


「わらわ、男の子のはずなのに……」

「いや、今は女子の体か…」

「いやいや、そうじゃなくて…これはどういうことじゃ」


自分の体の変化に戸惑うミロクだった。

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