なんか…増えてない?
…この音…、【
麻痺状態で動けないからどっちみち回避も無理だし。…はぁ…できればこんな所で使いたくはなかったんだけどなぁ~。
〈〈龍鱗剣の効果、【
〈〈160,000
はぁ…龍鱗剣使いやすくて結構お気にのやつだったのに…。
足音と二人の声、【
PK達と【
待ってる間結構暇なんだよねぇ~。
PKは合計で6人くらい居たかな。それと【
それってもう殆ど自分の力じゃ勝てないって言ってるようなものなんじゃないかなぁ、誇りとかプライドとかないなったのかな?
「…よい…しょ…っとと、まだ若干ふらつくね…」
麻痺状態の後遺症かふらつく体を、ボロボロの龍鱗剣を杖代わりにどうにか立たせる。
「…結構…派手にやってくれたねぇ…」
純白ちゃんとトキハちゃんの姿は見当たらない。それと【
…多分あの部屋だよね。
「…ちょっとは、まともに歩けるようになったかな…」
どうにか自分の足で立てる状態になってから、龍鱗剣を仕舞って雷刃剣を取り出す。
「…もうちょっとかな…」
これはもう運と勘だけが頼り。
…けど、私のこういう時の勘と運は…。
「よく当たるんだよね!―――【剣術・
凄まじいスピードで周囲の景色が流れ、目の前にあった壁に衝突することなく、まるですり抜けるように【
「―――あーらよっと」
すれ違いざまに雷刃剣を切り上げて、【
空中跳躍で勢いを殺して着地。トキハちゃんを庇う形で前に立つ。
「二人とも大丈夫だった~?…あれ、お~い、二人とも~?」
トキハちゃんも純白ちゃんも、ポカンとした表情を浮かべてフリーズしていた。
「…ぇ…ぁ…だ、大丈夫、ですけど…」
「何、今の…」
目の前で起きた情報を処理し終わったのか、あるいは処理する事を諦めたのか、二人がそう返答する。
「まぁ、種明かしは後回して良いよね」
と言っても明かすような種はないんだけどね。【剣術・
壁抜けは…私でも仕組みが良く分かんないんだよね~、なんでか良く分からないけど出来ちゃった。てへぺろっ?
■
その後、またさっきみたいな感じで二人に捲し立てられたけど、とりあえず質問に答えたら呆れながら離れてくれた。
…まあ、答えになっているかどうかは怪しいけどね。
さて、それからダンジョンを順調に攻略していると、聞きなじみ…というか、ついちょっと前にも聞いたあの駆動音が近付いてくる。
「…んー…なんかさ、ちょっとデジャヴを感じるんだけど」
「同感です…」
「何?また相手取らなきゃいけないの?流石に面倒くさいが過ぎるよ…」
私たちの右側にある扉が開き、【
「…ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ…4+たくさん体vs3人かぁ…」
「圧倒的人数不利の極みだね」
「これ…勝てます…?」
「まあほとんど無理だろうね~。どうする?逃げられるなら逃げたいところだけど…」
先へ進むための扉は、どうやら多勢すぎる【
「扉は…通してくれなさそうだね」
「何なんですか…この悪夢みたいな編成は…」
「悪夢ならさっさと覚めてほしいところだねぇ~」
この数を相手にするのはいくらなんでも骨が折れちゃうね~。指の骨一本で済むかなぁ。
「…勝算はないね」
「まあ、私達なら勝てなくても負けないようにすることはできるんじゃない?拮抗状態でもこっちがやられなきゃ進もうと思えば方法はいくらだってあるんだしさ」
さっきみたいに【剣術・
「けど、あんまり進んで使おうとは思わないよね~」
「最終手段でもあんまり取りたくないですね…」
「じゃあ、リリィさん」
「ん?」
「【
「…う~ん…まあ良いけど…上手く私にヘイトが向けられるかな…」
「そこら辺は私とトキハちゃんでどうにかしてみるよ」
「そう?ならお願い。…って、悠長にお話ししてる時間はもうなさそうだね」
「…2人とも、準備は良いですか?」
「うん」
「あいあむれでぃー、だよ」
「…【刀剣術・神速迅雷】!」
トキハちゃんの神速迅雷の発動と共に、私と純白ちゃんはそれぞれ、雷刃剣と
「上失礼しまーすっ」
【
「鬼さんはこちら~。二人とも、あとは任せたよ~」
「「はい!」」
さてさて、楽しい楽しい鬼ごっこの始まり始まり~。
――――――――
作者's つぶやき:リリィさんがんばれ~。書くこと無いので今回はこれで終わりです。
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