私、お父様をちょっと好きになれそうです

数日間、私にみっちりとマナーを教え込んだのには理由があったのだ、

朝起きて、朝食のときに知らされたのだが、5日後に、パーティーが開かれるらしい、同じ時期に生まれた子たちのお披露目もふくまれているので、私も出なくてはいけない、しかもかなりの上位の貴族なので、私の行動で恥をかいてしまわないようにしようと、最低限の礼儀を教え込んでいるようだ、なんでも、今回は国の王子様も参加されるらしい、皆、この機会に王子と関わりを持とうと躍起になっているようだ

もちろん、お父様も同じ目的だ、

うーん、でも王子様がどんな人だろうと、結婚したくはないなぁ、

王子様と結婚するということはつまり、王族になるということ、

今以上にマナーを気にしないといけないし、

こっちの世界ではもっと自由に生きたい!

そのために色々と計画を練っているのだ、屋敷から逃げ出すための作戦を

色々と自由になるためにも、まずはパーティーを乗り切って、お父様の監視から開放されないと!

それからは、しっかりと注意されたところを直し、完璧に振る舞う努力を重ねた


お父様「これなら、ひとまず乗り切ることはできるだろう、あと2日後まで、それを崩すなよ」

クリスリア「はい、お父様」


お父様のマナー講座が始まってから3日後、こんなことを言われた、お父様がその日までに教えるべきことはすべて教えきり、私もそれなりによくなったみたい、

あとはお父様の言う通り崩さずに当日のパーティーを迎えるだけ、そうすれば、お父様もこうやって四六時中ついてくることはなくなるはず


お母様「頑張ってるみたいね、」


お父様が執務室に行って、少し時間が空いたので、お母様とはなしてみることに


クリスリア「ええ、お父様から指摘されることが少なくなって、成長を感じられます」

お母様「お披露目会、うまくいくといいわね、もしかしたら、運命の相手に出会えるかもしれませんよ?私達も、そうやって出会ったわけですし、」

クリスリア「そうだったんですね、」

お母様「あの頃の彼は、もっとかわいらしかったですよ〜、歳相応のやんちゃな一面もありました、よくお忍びで一緒に下町へでかけたことがあります」

クリスリア「今の雰囲気からは想像もつきませんね、お父様にもそんな一面が、」

お母様「今でも、そんな一面が出ることもあるわよー、一人でいるときとかは、あの頃の彼そのものの口調だし、私にそのことがバレてからは、私と二人きりのときは素を出して話してくれるわ、「たまには仕事を忘れて、あの頃みたいに下町に行きたい...」とかね〜、あと、一人称も僕になるの!かわいいわよねぇ〜」

クリスリア「...それって私に話してもよいことなのですか?」

お母様「彼には、あなたにこのことを話したことは内緒にね、」


恐ろしかったお父様のそんな一面を知れて、なんだかお父様がかわいく思えてきた、

今までお父様苦手だったけど、これ知っちゃったらちょっと好きになっちゃった


お父様「クリスリア、とレンドールか、なにか話していたのか?」


お父様が入ってきた、何も行ってこないあたり、先程までの会話はきいていないらしい、よかったー、てか、お母様の名前今はじめて知ったんだけど、そういえば、記憶喪失って話をしたのにふたりとも名前教えてくれなかった、


レンドール「あらあなた、お仕事は終わったのね」

お父様「あぁ、だからクリスリアの様子を見に来た」


あぁー、お母様はお父様をあなた呼びするんだった、お父様の名前知れなかったな、うーん、どうせまたお父様はついてくるだろうし

お母様と別れて、特に用もないので、庭でも回ろうと、外に出る


クリスリア「そういえばお父様、記憶喪失になった後に、お父様の名前も、お母様の名前も言ってくれなかったので、今聞いても?」

お父様「私の名はアランだ、」

クリスリア「ありがとうございます」


お父様もお母様も、いい名前つけてもらってるなー

その後は、広い庭で散歩をしながら、お昼まで時間を過ごした




/レビューへの返信、小説についてのコメントを近況ノートにてしているので、よければ見ていってください






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る