第59話

18歳は成人ではあるけれど、一緒に暮らすことを叶和の両親に認めてもらった。

それで、春も夏も秋も、2人で過ごした。


叶和が使っていた部屋には2人分の荷物が置かれていて、もうずっと同じ部屋で一緒のベッドで寝ている。


叶和はバイクの免許を取って、Barでのバイトが終わったら始発を待たずに帰って来るようになった。

相変わらずお酒は一滴も飲まない。18歳だしね。



朝起きると隣に叶和の寝顔がある。


叶和はきっと知らない。

毎朝わたしがおはようのキスをしていることを。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る