第28話 元の関係
会社を出たところで、スマホの着信音がしたけれど、知らない番号だったからそのままカバンに戻した。
きっと何かのイタズラ電話だと思って放っておいたら、10分も経たないうちにまたかかってきた。
ワンギリでもなく、長くコールが続くので、固定電話の番号だったし、迷ったけれど出てみることにした。
「はい?」
「沙也加?」
「叶和? どうしたの?」
「……今日……冷蔵庫が壊れたから……店が早く閉まる。だから……店に来れる?」
「いいよ。今会社出たところだから、30分くらいかかるけど、いい?」
「待ってる」
固定電話はFILOUの電話番号だったんだ。
夜ご飯どこか食べに行こうって誘おうかな。
あーでも、家で食べた方がゆっくりできていいかな。
楽しいことばかり考えながら、急ぎ足でお店に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます