第11話戦慄の占い師さん
11話目
これはわりと最近の話しです。
私、旦那と知り合ってからホラー体験はめっきり減ったんです。
1度あったけど。堅い茶箪笥の扉がいきなりパァンって開いて「うわっ。おぉ、久しぶの異変。」と呟き扉を閉める。という超絶しょうもないヤツ。
そんな私は少し前に姉とよく当たるという占い師さんの元へ占いに行ったんです。
「飼ってた猫がよく夢に出てくるんです。何かのメッセージですか?」
この時私の夢には実家で飼ってた仲良しニャンコみーちゃん(仮名)がよく夢に出てきて何か言いたそうに私を見る。ってのを何度も見ていました。
死んじゃってるので会いに来て欲しいとかそういう可愛いのかな?とか思ってたんですが。
占「うーんとね…。あ、その子ってもしかして黒の多い子かな?1番最後まで生きてて最近亡くなったでしょ。」
「そうですね。」
占「これはなんて種類の子だろ。ちょっと待ってね」
そう言ってケータイを操作する占い師さん。
スッと出されたその画面にはみーちゃんと同じ種類の猫ちゃん画像が。
占「こういう子?」
「そうですそうです!この種類の子です!」
占「この子ね、またあなたの所に帰ってくるよ。11月…?12月…くらいかな。あなたのとこに帰りたいって言ってる」
「!?!」
もう感動で。可愛い可愛いってしてた猫ちゃんなので相思相愛!!と涙ボロボロ。
占「守護霊に念じるといいよ。あなたの守護霊はねぇ…なんかいっぱいいるんだよね。」
※姉はじいちゃんと天使(強すぎだろ)だと言われたらしい。
「え、いっぱい?」
占「うん。なんかこう、わぁーって。」
「そんなに!?」
占「その中で中心になってる人…おばあちゃんかな?この人も最近亡くなってる。あぁー…なるほどね。あなた、旦那さんと結婚するタイミングって、猫ちゃんとおばあちゃんが亡くなったタイミングだったでしょ。」
「??」
そう言われてみれば。
みーちゃんが亡くなった後にプロポーズされてその後すぐに母方の祖母が亡くなってる。
あれ!?なんで!?
占「帳尻合わせが必要だったんだよ。大丈夫、旦那さんの家系はすごく強い家系だからあなたの事を守ってくれるよ。たぶん、そのタイミングでおばあちゃんが亡くなってなかったらあなたすごい災難に見舞われてた。」
「ふぁ!?」
占「おばあちゃんが持っていってくれてるね。2人がくっつくのに1人じゃ足りなくて猫も亡くなってる。本当は見届けたかったけど幸せになってねって猫ちゃん伝えてるよ」
まさかのまさか。
お口アングリですよ。
占「猫ちゃんはずっと心配してたみたいだよ?あなたがスピリチュアル能力高いから大丈夫かな?って。旦那さんの事、その子にすごい話しかけてたでしょあなた。」
「え、はい」
占「その人がいいよって後押ししてたみたいだよ。」
そう言えばたしかに。すごい警戒心高くて知らない人が来るとすぐ逃げて隠れてた子だったのに、旦那にだけは初対面で膝に乗って寝てた。
家族全員”珍しい!”と話してたっけな。
占「おばあちゃんはね…え、本当におばあちゃん??ん??もしかしてそんなに会う事なかったおばあちゃんかな??」
「そうですね。あんまり会ってなかったかも。」
占「え?そうだよね??んんん???え、なんで??会うって言ってもお正月とかそのくらい…?しかも会っても話してなかったでしょ。」
「そうですね。話す事もなかったし。」
占「え…なんでこの子の守護霊してるの…?」
「ふぁ!?」
占「うーん…なんか、謝ってはいるね。あなたが大変だった時なにもしてあげられなかったとか?うーん…無口すぎてそのくらいしか分からない。」
オーマイゴット。
ばーちゃんたしかに無口でぶっきらぼうな人です。
占「家族仲もそんなによくない?のかな?あなたの家族…なんかチームって感じだね。それもあって心配はしてたみたい。でもここまで関わりが薄いのに守護霊につくって…なんで」
「クサw」
結局、占い師さんは特徴を当てるだけ当てて終始首を傾げて”なんで??”と呟いてました笑
よほど不思議だったんでしょう。
姉に話したらお腹抱えて爆笑してましたが。
私は行ってよかったなと思います。
以上、11個目でした。
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