第6話夢の恐怖(ちょっと怖いかも)
6話目
これはちょっと怖いかも??
これも夢の中のお話です。
私は夢の中で自分の家にいました。
中廊下があって、お風呂場を通り過ぎたらトイレ。
その途中に2階へ上がる階段があるんですが、夢の中で私は中廊下に立っていました。
『誰もいないじゃん。どっか行ってんのかな』
辺りは薄暗くて青白い。
夢の中かな?と分かってはいたんです。
だから少しだけ寒くてなんか澱んだ空気だなって思ってもトイレの前まで歩いてました。
ーダダダダダ!!
『!?!』
女『子供ぉぉ!!!私の子供ぉぉぉ!!!』
『うわっ!!はぁ!?』
すごくうるさい足音?でびっくりして振り返った後ろ。
見てみてば顔はよく見えなかったけど、体が向いてはいけない方向に向いていて四肢もグチャグチャ。
そんな女だと思われる変なのが物凄い勢いで私の後ろを通過し、2階に駆け上がって行ったんです。
『なんだあれ…え、降りてこないけど。これから寝ようかって感じなのに。』
さすがに驚きすぎて、耳までドックンドックンと打ち鳴りそうでした。
それから少し待ったけどシン…としてて何も起きない。
こうしてるわけにもいかないから上行くか。
と意を決して階段を登って行ったんです。
『…誰もいないな。消えた?』
久々に怖いと感じる空気。
壁からチラッと廊下を見れば、いつも通りの廊下。
どっか行ったんだ。
そう思って最後の段を上がりきりました。
ーダダダダ!!
『おわわっ!!』
女『どこにもいないぃぃい!!!』
まるで錯乱してるかのようにヒステリックに叫びならがら飛び出てきたあの女。
いないと油断していただけあって私は驚くほどの素早さで後ろに飛び退いたんです。
そしてやたらと叫んでまた下へ降りて行く。
2回目は少しイラついたのを覚えています。
『っっんだよクソが!!っはぁっもう!!』
尻もちついて文句をぶちまける私。
でもさすがに、下に降りたならもう来ないはずだ。
変な奴だったな。って、よっこらしょと立ち上がり自分の部屋へ行こうとしてました。
ガン!!
『ぐぇっ!!』
女『子供!!子供がいないぃぃ!!!』
『ぐっ、ぐるじっ!!』
一瞬なにが起きたのか。
エクソシストの映画に出てくる悪魔に取り憑かれた女の子みたいに海老反りで階段を上がって来た女が目に入ったと思いきや、壁に押し付けられ首を絞められてる。
腐ったような皮膚とドブ色の肌。やせ細った腕では考えらない力です。
必死に抵抗してみましたが女は狂乱し虚しいくらいに意味はありませんでした。
女『私の子供をどこにやったぁぁあ゛!!』
ダメだ、殺される。
この夢は覚めなければ死ぬ。
それを怖いほど感じとった私は、絶対に覚めなくてはと、ありったけのできるだけの気迫で女の両腕をしっかりと掴み力を込め叫びました。
『知らねぇぇんだよてめぇぇのガキなんか!!!勝手に探しとけボゲが!!!』
喉が裂けるような痛みでしたが、女の力が一瞬弱くなったんです。
そしてそのまま夢から覚める事ができました。
体が条件反射のように勢いよく起き上がり、今まで呼吸が止まってたのか?と言うほど酸素が胸いっぱいに入ってくる。
ハァーッハァーッと荒い呼吸もそのままに、電気をつければ服も枕も汗でグッショグショ。
気分悪くてトイレに行こうと、夢で襲われたあの壁を通り過ぎれば洗面台の鏡とコンニチハ。
私の家、2階にもトイレと洗面台あったんです。だから下まで降りなかったんですけど、その鏡の中の自分はなんて酷い顔か。
とんでもない夢だったと、締められていた首を鏡に映して驚愕。
うっすらですが、赤く痣になってたんです。
細い指の痕みたいな。
自分で締めてたのか?と疑ったんですが、私武道やってたからか指はゴツイんですよね。
結局それからあの夢は見てないし、あの女がどうなったかとかも分からないし、なんだったのかも分からないんですけど。
もう二度と見たくない夢です。
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