「朝顔」「マカロニ」「ボールペン」

「朝顔」「マカロニ」「ボールペン」

 長く続いた雨も終わりを告げ、空は晴れ晴れとした青で染まっている。こんなに天気が良い日は必然と空気も澄んで爽快感が増す。少し散歩がてら買い物に行こうかな。

 川を沿って土手を歩くと土手下で釣りをする人がいた。キャップを被り肩越しまで伸びた白の混じった髪を一束にまとめてる。薄手のチェック柄のシャツと色あせたジーンズからはどことなく彼の生活感が垣間見えるようでもあった。この川で一体どんな魚を狙って釣りをしているのだろうか。確か釣りというのは釣る場所が大事だと聞いたことがある。あの場所は釣るポイントとして最適なのだろうか。そんなことを考えながら歩いていると道の端を朝顔が咲いているのに目が留まった。紫色の花弁を惜しげ無く開く様はこの季節の風情を感じさせる。

土手から橋を渡り二回くらい道を曲がって私はスーパーにたどり着いた。天井にぶら下がる商品の案内を頼りに目的の品が陳列されるコーナーに向かうと棚にあったマカロニを一袋手に取り清算するためにレジに向かった。

 無事買い物を終え家に着く。部屋に戻ると抽斗を開けて、家計簿を机に広げてさっきもらったレシートを参照しながらボールペンで記録した。


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